簡単で続けられるダイエット方法とは?痩せる習慣づくりのコツを紹介

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ダイエットを行うにあたって、「簡単にできるか」というのは重要なポイントです。
時間、身体、お金の負担が大きいダイエット方法は実施のハードルが高く、継続も難しくなってしまいます。

ダイエット効果がありながら実行しやすく続けやすい、簡単なダイエット方法を紹介します。

簡単に痩せる方法はある?

ダイエットには努力や我慢がつきものですが、なるべく簡単に痩せる方法はないのでしょうか?
ダイエットの仕組みから、なるべく簡単なダイエットの方法について考えてみましょう。

ダイエットのポイントはカロリー収支

余分な体脂肪を減らすことを目的としたダイエットでは、消費カロリーと摂取カロリーの差(カロリー収支)がポイントになります。

人は食事から摂取したエネルギー(カロリー)を生命活動や身体活動によって消費しています。
摂取したエネルギー量に対して消費したエネルギー量が少ないと、余ったエネルギーを体脂肪として蓄積します。
反対に、摂取エネルギーよりも消費エネルギーが大きくなると、体脂肪を消費してエネルギーを補填します。

体脂肪は原則としてエネルギーとして消費することでしか減少しないため、ダイエットでは摂取エネルギーが消費エネルギーよりも少ない状態=エネルギー収支(カロリー収支)がマイナスの状態を作る必要があります。

1㎏の体脂肪は7200kcalに相当

1㎏の体脂肪は7200kcalのエネルギー(カロリー)を持っています。
よって、1㎏の体脂肪を減らすためには、

  • 食事からの摂取エネルギーを減らす
  • 運動等による消費エネルギーを増やす

のどちらか、または両方によってカロリー収支のマイナスを7200kcal分作ることが必要になります。

短期間で簡単に痩せる方法はない

短期間で簡単に体脂肪を減らすことはできるでしょうか?

個人差はありますが、平均的な体格・運動量の場合、1日に消費するエネルギー量は

  • 成人男性…2600kcal前後
  • 成人女性…2000kcal前後

と推定されています。

1㎏の体脂肪は7200kcal相当ですので、極端な例として食事を完全に絶ったとしても、3~4日で1㎏しか減らすことはできません。(体調不良の懸念があるため推奨しません)
また、運動による消費エネルギーの増加分も、私たちが期待するほどは大きくありません。(例:60㎏の人が行うゆっくりとしたジョギング60分=360kcal消費)

摂取エネルギーを減らす、または消費エネルギーを増やすことは多かれ少なかれ我慢や努力が必要になります。
「短期間で簡単に体脂肪を減らせるダイエット方法」は無いと考えたほうがよいでしょう。

簡単で続けやすいダイエットを習慣化しよう

摂取エネルギーを大幅に減らしたり、消費エネルギーを大幅に増やしたりするダイエット方法は体への負担が大きくなり、簡単な方法とは言えません。

オススメは、負担の少ないダイエット方法を長期間続けること。
短期間でダイエット効果を得ることはできませんが、手軽にできるダイエットを習慣化することで、体の負担は少なく、長期的に見ても太りにくい生活スタイルを身に着けることができます。

続けられる簡単ダイエットのポイント:食事

食事は毎日複数回とるため、少しの変化でも積み重なると体脂肪の増減に大きく影響します。
なるべく負担が少ない食事の見直しポイントをまとめました。

食べたものを記録する

普段の生活で自分が何をどれくらい食べているか、というのは意外と把握できていないものです。
記録そのものがダイエットになるわけではありませんが、1日を通して食べたものを記録することで、食べすぎてしまったタイミングを見つけられるかもしれません。

また、最近では、食べたものを記録するとカロリー計算をしてくれるアプリなどもあるため、食事内容の見直しに役立ちます。

カロリー表示をチェック

容器包装された食品の多くは栄養成分表示があり、一定量あたりのエネルギー(カロリー)を知ることができます。
外食の場合も、メニューに表示されている場合があるほか、インターネット上にエネルギー情報が掲載されている場合があるので、活用してみましょう。

エネルギー表示を確認しつつ、よりエネルギーが低く抑えられるものを選んだり、または一度に食べる量を調整したりするとよいでしょう。

飲み物はゼロカロリーに変える

飲み物は意図せず余分なエネルギー摂取になっていることが多いポイントです。

製品によって差はありますが、一般的な飲み物のエネルギーの目安は以下の通りです。

  • 加糖の清涼飲料…約40kcal/100ml
  • 野菜ジュース、フルーツジュース…約40kcal/100ml
  • 牛乳または豆乳…40~60kcal/100g
  • 飲むヨーグルト(加糖)…65kcal/100g
  • 甘酒…(81kcal/100g)

水分補給の目的で砂糖類の入ったソフトドリンクを飲んでいる場合には、500mlのペットボトル1本をゼロカロリーの飲み物に切り替えるだけで200kcalをカットすることができます。

飲み物のカロリーとダイエットについて詳しく解説した記事はこちら→ダイエットは飲み物の見直しからがおすすめ!|管理栄養士執筆

早食いを避ける

太りやすい食べ方のひとつに「早食い」があります。

食べる速さが早いほど肥満度が高くなるという研究報告も複数あり、科学的にも関連が深いと考えられています。

早食いを防ぐためには、

  • よく噛んで食べることを意識する
  • 噛み応えのある食材、料理を選ぶ
  • 汁物で流し込むような食べ方は避ける
  • 会話をしながらなど、ゆっくり食べる環境を作る

…などの方法が効果的です。

寝る前の食事は控える

寝る前の夕食の習慣を改めることで腹囲(≒内臓脂肪の蓄積)の減少がみられたという報告があり、寝る前の食事はとらないことがダイエットの後押しになるかもしれません。

食べる時間と肥満のメカニズムは定かではありませんが、身体活動がなくなる就寝前の食事は余分なエネルギー摂取になりやすいことが考えられます。

仕事などの事情で食事時間が遅くなってしまうという場合には、夕方の比較的早い時間帯に軽い食事をとり、夜寝る前に食べる量を減らすことがおすすめです。

食事の時間が遅いのに合わせて寝る時間を遅くするのは避けましょう。

間食は量を決めて

間食は息抜きの方法のひとつであり、ダイエット中であっても完全にゼロにする必要はありません。

とはいえ、好きな時に好きなだけ…というような食べ方では、余分なエネルギー摂取になってしまいます。
食べなくて済むのであれば食べないに越したことはありませんが、1日200kcalまで、100kcalまでなど、間食してもいい量を決めて楽しむのがよいでしょう。

間食というとお菓子や甘い飲み物のイメージがありますが、果物やナッツ類、ヨーグルトなどの乳製品などもおすすめです。
果物類の摂取は長期的な体重増加の抑制との関連性が示唆されており、ダイエット中の間食に最適な食材といえそうです。

ダイエット中に気を付けたい「太りやすい食事」について詳しく解説した記事はこちら→ダイエット中の人は注意!太りやすい食事とは|管理栄養士執筆

続けられる簡単ダイエットのポイント:運動

食事の見直しによる摂取エネルギーのカットと合わせて取り組みたいのが運動量を増やすことによる消費エネルギーの上乗せです。

始めやすく続けやすい、負担の少ない運動のポイントを紹介します。

生活の中で運動量を増やす

運動というとスポーツや筋トレのイメージがありますが、日常生活での身体活動でも消費エネルギーの増加は見込めます。

  • 通勤、通学、家事で歩く時間を増やす
    (普通歩行10分で+45kcal消費(体重60㎏の場合))
  • 移動は早歩きを心掛ける
    (普通歩行→早歩きで時間あたりのカロリー消費1.5倍)
  • エレベーターではなく階段を使う
    (5分で+45kcal消費(体重60㎏の場合))

日常生活での運動量を増やす場合、ひとつひとつの消費エネルギー量は大きくはありませんが、スポーツに比べてまとまった時間が必要ないので、こまめに行えるのが魅力です。

ながら運動を取り入れる

ストイックに運動に取り組むのもいいですが、運動以外のものを見ながら・聞きながらの運動は気が紛れるため億劫になりにくく、習慣化に適しています。

  • テレビを見ながら筋トレ
  • 音楽を聴きながらジョギング
  • 立ち作業をしながらつま先立ち

…など、いろいろな「ながら運動」がありますので、取り入れやすいものを探してみてはいかがでしょうか。

ダイエットのための運動について詳しく解説した記事はこちら→運動でダイエットするには?イマカラの基本的な考え方④

短期間で効果?無理な食事制限によるダイエット方法の問題点

「短期間で簡単に痩せられるダイエット」は理想ですが、ダイエットのメカニズムを考えると望み薄です。

しかし、「短期間で痩せられる!」とうたうダイエット方法は数多く存在し、近年はいろいろな形式の「ファスティング(断食)」が流行している印象です。

ファスティングにはいろいろな方法がありますが、数日間の厳しい食事制限による体重減少を目的として行うもので、数日程度で効果を得たい人にとっては魅力的な方法です。

しかし、ファスティングのような短期集中型のダイエットでは、以下のような問題点が挙げられます。

負担の割にダイエット効果が小さい

ファスティングは1日の食事の大部分をスムージーなどの低カロリーな食事に置き換えることで摂取エネルギーを大幅にカットする方法です。

食事からの摂取エネルギーが極端に減少するため、空腹感だけでなく低血糖などの症状が出る恐れがあります。

その一方でダイエット効果はさほど大きいものではありません。
例えば、1日の摂取エネルギーを普段の1/4(成人女性の場合500kcal/日)にする方法を3日間続けた場合のダイエット効果は-4500kcalとなり、体脂肪0.625㎏に相当します。
(実際にはこれ以上の体重減少が起こることが多いですが、体脂肪以外の胃腸内容物や体内水分の減少によるもので、体脂肪以外の変化はダイエット終了後に比較的早く戻ってしまいます)

また、1日あたりごはんお茶碗1/2杯分(90g≒150kcal)のカットを30日間続けた場合でも得られる効果は同じですが、この程度の食事制限であれば、体調不良の心配はありません。

生活習慣の改善につながらずリバウンドしやすい

体脂肪が蓄積するというのは、毎日の生活で食事を食べすぎていたり、運動量が少なかったり、何らかの原因があるはずです。

しかし、短期間で行うダイエット方法では、日常的な食習慣が変わらないため、ダイエット期間が終わると元の食生活に戻ることでリバウンドしてしまうことも考えられます。

長期的に痩せた状態を保つためにも、続けられるダイエット方法がおすすめです。

ファスティングの問題点について詳しく解説した記事はこちら→ファスティング(断食)とは?ダイエット効果と注意点を紹介

簡単に痩せられる?ダイエットサプリ・健康食品の問題点

「簡単にできるダイエット」として、サプリや健康食品を取り入れる方法も少なくありません。

食事や生活習慣はそのままに、飲むだけ・食べるだけでダイエットができるようなイメージのサプリメントや健康食品も世の中に広く出回っています。

しかし、これらのサプリメントや健康食品には問題点も多く、ダイエット目的で活用できるものはほとんどないと考えたほうが無難です。

効果が証明されておらずイメージで販売されている

サプリメントや健康食品等で使用されている素材のうち、ダイエット効果が裏付けられているものはほとんどありません。

そのため、サプリメントや健康食品の広告では直接的に「やせる」という表現を使わず、「直接的ではない表現」「個人の感想」などで効果をにおわせているものが多く存在します。

サプリメントや健康食品は薬ではなく食品であるため、薬のような効果は期待できません。
食べたものをチャラにしてくれるようなものはないと考えるのが確実です。

違法に医薬品成分が使用されているケースも

まれに、食品には使用できない医薬品の成分(食欲抑制剤、下剤、向精神薬など)を配合したダイエット用サプリメントや健康食品が出回ることもあり、たびたび問題となっています。

本来、医薬品では製造規格や使用基準等が厳しく設定されていますが、サプリメントや健康食品にはそもそも使用してはいけないためそのような規格がなく、健康被害が起こる恐れがあります。

一部の事例では死亡に至ったものもあるため、信頼性の高くない製品は安易に手を出さないようにしましょう。

ダイエットサプリの有効性・安全性について詳しく解説した記事はこちら→ダイエットサプリは効く?購入前にチェックしよう|管理栄養士執筆

まとめ

簡単ですぐに効果があるようなダイエット方法があれば理想的ですが、体脂肪の減少のためにはカロリー収支が原則となるため、実際には短期間で痩せられるようなダイエット方法の存在は望み薄といわざるを得ません。

簡単に始められて負担が少なく続けやすいダイエット方法を習慣化し、少しずつ体脂肪を減らしていくのが確実な方法といえるでしょう。
具体的には、

  • 食べたものを記録する
  • カロリー表示をチェック
  • 飲み物はゼロカロリーに変える
  • 早食いを避ける
  • 寝る前の食事は控える
  • 間食は量を決めて
  • 生活の中で運動量を増やす
  • ながら運動を取り入れる

…といった方法を習慣にできると長期的なダイエットに効果的です。

短期間で行う厳しい食事制限によるダイエットは身体的な負担の割に効果が少なくあまりおすすめできません。

また、摂取するだけのサプリメントや健康食品によるダイエットの多くは効果が期待できないばかりか、製品によっては健康被害の恐れがあるため、安易に取り入れることは避けましょう。

日常生活の中で簡単に始められるダイエットのコツは将来的な健康維持にも役立つものが多いのが魅力です。
普段の生活を振り返りつつ、健康的なダイエットを行いたいですね。

参考文献

厚生労働省:「日本人の食事摂取基準(2020年版)策定検討会」 報告書

厚生労働省:「健康づくりのための身体活動基準2013」

Sasaki S, Katagiri A, Tsuji T, Shimoda T, Amano K. Self-reported rate of eating correlates with body mass index in 18-y-old Japanese women. Int J Obes Relat Metab Disord. 2003; 27:1405-10.

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平成22年厚生労働科学研究費補助金(循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策総合研究事業)「特定健診・保健指導開始後の実態を踏まえた新たな課題の整理と保健指導困難事例や若年肥満者も含めた新たな保健指導プログラムの提案に関する研究」(研究代表者 横山徹爾)

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国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所:「健康食品」の安全性・有効性情報

平井 しおり管理栄養士
平井 しおり管理栄養士

2013年に管理栄養士資格取得後、保育施設に勤務、栄養相談などに従事。

現在は「イマカラ」にて、栄養とダイエットに関する科学的根拠に基づいた情報を発信しています。