投稿日: 2019.04.20 | 最終更新日: 2022.08.23

ブロッコリーのカロリー・栄養素は?選び方とおすすめレシピを紹介

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ブロッコリーを選ぶ女性

サラダやシチューのいろどりにぴったりのブロッコリー。
付け合わせなどの脇役としておなじみの野菜ですが、実は栄養素がたっぷり含まれています。
ブロッコリーの魅力と、栄養素を生かす方法を紹介します!

ブロッコリーの栄養的特徴

ブロッコリーの栄養素について、生とゆでたものの栄養価は以下のようになっています。

ブロッコリー
花序(生)
ブロッコリー
花序(ゆで)
エネルギー 33kcal 27kcal
水分 89.0g 91.3g
たんぱく質 4.3g(9%) 3.5g(7%)
脂質 0.5g 0.4g
炭水化物 5.2g 4.3g
食物繊維総量 4.4g(24%) 3.7g(21%)
カリウム 360㎎ 180㎎
β-カロテン当量 810㎍ 770㎍
 ビタミンA当量 67㎍(10%) 64㎍(9-10%)
ビタミンE 2.4㎎(43-48%) 1.7㎎(31-34%)
ビタミンK 160㎍(107%) 150㎍(100%)
葉酸 210㎍(88%) 120㎍(50%)
ビタミンC 120㎎(120%) 54㎎(54%)

日本食品標準成分表2015年版(七訂)日本人の食事摂取基準2020年版より作成
*()内の数値は日本人の食事摂取基準2020年版18-49歳女性の基準値(推奨量または目安量)に占める割合

ブロッコリーの主成分は水分とたんぱく質・食物繊維。エネルギーは低い

ブロッコリーの主成分は9割ほどを占める水分と、食物繊維、たんぱく質です。
ほかの野菜類と同様、エネルギー源となる栄養素はさほど多くないため、エネルギーは低い食材のひとつです。

食物繊維は炭水化物のひとつですが、ヒトの体では消化されないため、ほとんどカロリーになりません。
腸の中で便のカサを増やして便通を促す作用、長期的に十分な量を摂取することで、将来の生活習慣病のリスクを下げることがわかっています。
摂取目標量は18-64歳の男性で21g以上、女性で18g以上となっていますが、摂取状況としては不足気味。積極的にとりたい栄養素です。

カリウムと数種のビタミンが豊富

ブロッコリーは体内でビタミンAとして働くβ-カロテンを800㎍含み、「緑黄色野菜」に分類されています。

ビタミンAは正常な視覚を保つのに必要な栄養素である一方、取りすぎもよくないものですが、野菜のβ-カロテンは必要な分だけビタミンAに変換されるため、安心して取ることができるのが魅力です。

そのほか、

  • 抗酸化作用を持ち、細胞の老化を防ぐとともに、コラーゲン生成にかかわるビタミンC
  • 同じく抗酸化作用を持つビタミンE
  • 正常な赤血球の生成や胎児の発達にかかわる葉酸
  • 体内のミネラルバランスを保ち、将来の高血圧予防のために積極的にとりたいカリウム

などの栄養素を豊富に含みます。

ブロッコリーの選び方・栄養を逃さない調理法

低カロリーで栄養素を豊富に含むブロッコリー。どうせなら、栄養素も無駄なくとりたいですよね。
お店での選び方から、調理までのポイントを紹介します。

ブロッコリーの選び方は?

おいしいブロッコリーの特徴

ブロッコリーの旬は12~3月の冬の時期。
この時期のブロッコリーはより栄養価が高くなり、値段もお手頃になるので、積極的に取り入れたいですね。

ブロッコリーは小さなつぼみの集合体です。
おいしいブロッコリーはこのつぼみの部分が固く締まっていて、全体が丸く盛り上がったようなものを選びましょう。

色は緑が濃いものが良いですが、冬場には紫がかった甘みが増しているものも見かけるようになります。
これもおいしい証拠ですので、チェックしてみてください。

また、茎の切り口もおいしいブロッコリーを見分けるポイント。
亀裂が入っていない、みずみずしいものを選ぶと柔らかく甘味があるといわれています。

ブロッコリーの保存と下処理のポイント

あまり日持ちのしない野菜なので、なるべくなら早めに使い切りましょう。

使い切れない場合は、水けをとってビニール袋に入れ、冷蔵庫で立てるように保存します。
または、新鮮なうちに小房に分けて固めに茹で、冷蔵保存するか冷凍して保存しましょう。

冷凍すると食感が柔らかくなってしまうので、固めの食感が好きな場合はなるべく早く使い切りましょう。

ブロッコリーは細かく枝分かれしているため、つぼみの部分にゴミや小さな虫が入りやすい特徴があります。
その上、つぼみの部分は水をはじきやすくなっており、さっと洗うだけでは十分に汚れが取れにくいのが難点。
小房に分けて茹でる・またはしばらくつけおきしておくことで、小さな虫が取れやすくなります。

■漬けおきで汚れを取り除く方法

ボウルに1%程度の塩水を作り、小房に分けたブロッコリーを浸し、落とし蓋などを使って10~20分水没させましょう。
取り出すときは振り洗いをすると汚れが落ちやすいです。

栄養を逃さない調理方法は?

ゆでるとお湯に栄養素が流れ出すので(成分表を参照)、栄養素を無駄なくとりたい場合は漬けおきの方法がおすすめです。

つけおき処理後は、そのままレンジ調理や炒め物に使うことができます。
加熱しすぎないようにして食感を保つことで、食べ応えも出て満足感が得られます。

また、茎もおいしく食べられるので無駄なく使いましょう。
表面の固い皮をとり、輪切りや短冊切りなどに切り、炒め物やスティック野菜に使えます。

ブロッコリーをダイエットに活用する方法について詳しく解説した記事はこちら

→ブロッコリーはダイエットに効果的!メリットを活かすレシピを紹介

ブロッコリーを使ったレシピ紹介

ビタミンたっぷり!鮭のクリームシチュー

鮭のクリームシチュー

【材料】4人分

生鮭 2切れ(200g)
ひとつまみ(1g)
薄力粉 大さじ1(9g)
サラダ油 小さじ1(4g)
玉ねぎ 1個(200g)
にんじん 1本(150g)
ブロッコリー 1株(小房に分け、茎の皮をとって300g)
じゃがいも 1個(150g)
400ml
牛乳 200ml
クリームシチューのルー 1/2箱(4皿分)(80g)

※横スクロールで表全体の確認が可能です。

【作り方】

  1. 鮭は3~4等分の食べやすい大きさに切り、塩を振りかけ、小麦粉をまぶす。
  2. ブロッコリーは小房に分けてつぼみの部分を1%の食塩水に10~20分つける。茎の部分は一口大に切る。
  3. 玉ねぎはくし切り、にんじんとじゃがいもは乱切りにする。じゃがいもは水にさらす。
  4. 鍋に油を熱し、鮭の両面を焼いて取り出す。じゃがいも、玉ねぎ、にんじん、ブロッコリーの茎を炒める。玉ねぎがしんなりしたら水を加える。
  5. 煮立ったらアクをとって具材が柔らかくなるまで弱火で20分煮込む。
  6. ブロッコリーを水からあげ、耐熱の器に入れて軽くラップをかけて600wの電子レンジで1分30秒加熱する。
  7. 鍋の火を止め、シチューのルーを割り入れて溶かし、牛乳、鮭、ブロッコリーを入れて軽く煮込んで出来上がり。

【栄養価】

1人分343kcal ビタミンA 350㎍ ビタミンE 3.1mg ビタミンC 110mg

ビタミンA・C・Eは細胞を酸化から守ってくれるビタミン。
一皿でビタミンAとビタミンEは1日の推奨量の半分が、ビタミンCは100%以上が取れます!

まとめ

ブロッコリーはエネルギーが低いのに栄養素が豊富に含まれている優れた食材のひとつです。
健康維持やダイエットに、ブロッコリーを上手に取り入れてくださいね。

参考文献

文部科学省:「食品成分データベース:日本食品標準成分表2015年版(七訂)」

吉田勉 監修:「わかりやすい食品機能栄養学」.三共出版,2010.

厚生労働省:「日本人の食事摂取基準(2020年版)策定検討会」 報告書