
朝ごはん、食べたほうが良いのは分かっているけど起きられない、食べられないという人は多いのではないでしょうか。
健康的な朝食習慣をつけるためには、はじめから完璧な朝ごはんを目指すのはやめましょう!
大事なのは「時短」で「簡単」で「続けられる」こと。
はじめは何かしらを食べるようにするだけで十分です。
余裕が出てきたら、栄養バランスも考えてみましょう。
かんたん朝食アイデアと、一歩進んで栄養バランスを整える組み合わせ方を紹介します!
朝ごはんの重要性
朝ごはんを食べることについて、健康的なイメージがひろくありますが、具体的にはどんな利点があるのでしょうか?
1日を健康的に過ごすという短期的なメリットと、生涯にわたって健康を維持するという長期的なメリットがあるようです。
朝ごはんは午前中のエネルギー源
1日のなかで、前日の夕食と次の日の朝ごはんの間が一番長く、朝起きた時の体はエネルギー供給が少なくなった状態です。
この時間帯にしっかりとエネルギーを補給することで、体温を上げ、午前中を元気に過ごすことができます。
でも、実はそれだけではないのです。
朝ごはんの有無によって、将来の体型や健康にも影響があるかもしれません。
朝食の欠食と生活習慣病
もし、体重を気にしているのであれば、朝ごはんを抜くのは避けたほうがよさそうです。
朝ごはんを食べる人に比べ、朝ご飯を食べない人では1日の摂取カロリーが少ないにもかかわらず、肥満になりやすい*1)という研究報告があります。
これは、朝ご飯を食べない人は不規則な生活習慣である場合が多く、消費カロリーが少なくなることが原因と考えられています。
また、食事が1日の後半に集中することで、膵臓に負担をかけ、糖尿病になりやすくなる*2)とも考えられています。
朝ごはんは規則正しい生活のきっかけになる
朝の食事は日の光とともに体内時計をリセットすることが知られています。
朝ごはんを食べる習慣をつけることで、午前中からしっかりと動ける体をつくり、規則的な、太りにくい習慣を身に着けられそうです。
このようなことからも、ダイエットしたい人も、健康な生活をしたい人も、朝ごはんは食べたほうがいいようですね。
朝食習慣を作るコツ
健康のために朝食の習慣をつくりたい…といっても、いきなり朝から何品もの料理を作るのはハードルが高く、習慣化しにくいはず。
まずは炭水化物がとれるものを何か食べる、ということから始めましょう。
炭水化物をとれればひとまずOK
健康のための朝ごはん、と考えると、栄養バランスも考えないといけないのでは?と思ってしまいますが、旅館のような朝食を用意する必要はありません。
朝は時間も限られていますし、朝ご飯のために早起きするのが難しいこともあるでしょう。
たくさんの食事をとるほど食欲がないという人もいるので、最低限の必要なポイントを守れば大丈夫です。
そのポイントは「炭水化物が十分に含まれた食品をとること」。
脳や全身の主なエネルギー源である炭水化物をとることで、全身にエネルギーを運ぶことができます。
炭水化物を含む食品は
- お米やパン、パスタ、グラノーラなどの穀類の食品
- ジャガイモ、さつまいもなどのイモ類
- 砂糖類(味付けとして考えましょう)
などがあげられます。
朝ごはんは固定メニューでOK
また、無理にバリエーションに富んだ朝食を心がける必要もありません。
朝ごはんはルーティン化し、習慣を維持するのが大事です。
もちろん、飽きてきたときや食事を楽しむための工夫としてバリエーションを持たせることは全く問題ありません。
1分以内で用意できるスピード朝ごはんアイデア
朝はとにかく時間がない!という人は調理の手間いらずの朝食メニューはいかがでしょうか。
栄養バランスやエネルギー量はひとまず置いておいて、まずは「毎朝何か食べる習慣」をつくりましょう。
バナナ
バナナは果物の中でも比較的炭水化物を多く含む果物です。
(生の果物ではドリアンが1位、バナナが2位)
房から一本をもいですぐ食べられ、洗い物もありません。
1本分の皮をむいた量は100g程度で、朝はあまり食欲がない人も食べやすい量ではないかと思います。
ヨーグルト(+グラノーラ)
1食ごとにパッケージされた加糖のヨーグルト(150g前後)も食べやすく、洗い物も少ないメニューです。
無糖のヨーグルトはエネルギー源になるものが少ないため、ヨーグルトだけの朝食の場合は加糖を選んだほうがよいでしょう。
メーカーによってフルーツなどの具のバリエーションが豊富で、味の違いも楽しめそうですね。
ヨーグルト単体ではほとんど噛む必要がないので食べやすい反面、満足感が少ない、腹持ちが悪いという弱点があるので、グラノーラを足して食べるのもおすすめです。
インスタントスープ
寒い時期はあたたかい朝ごはんで体を温めたいところ。
お湯を注げば作れるインスタントのスープは調理の手間がほとんどないのもうれしいですね。
こちらも具が少ないタイプではボリュームは控えめですが、パスタやマカロニが入ったタイプなら、おなかの満足感もしっかり確保できます。
通勤途中で調達できる朝ごはんアイデア
時間や食欲がなく家で朝ごはんを食べられない、という場合は、通勤(通学)途中で朝ごはんを調達し、(ルール違反にならなければ)職場(学校)で食べる、というのはいかがでしょうか?
手軽なのはコンビニで、先に紹介したバナナ・ヨーグルト・インスタントスープはもちろん、おにぎりやサンドイッチも購入できます。
勤務開始前にさっと食べられれば、午前中のエネルギー補給に役立ちます。
慣れてきたら「栄養バランス」を考えてみる
朝ごはんを食べる習慣ができているだけでも十分ですが、栄養バランスも気になる、という場合もあるかと思います。
摂取するエネルギー量を意識してみたり、「炭水化物」に合わせて「たんぱく質」や「食物繊維」が取れる組み合わせを心がけるとより充実した朝ごはんにできそうです。
朝ごはんのエネルギー目安
明確なルールはありませんが、1日のエネルギー摂取を後半に集中させないようにすることを考えると、あまり少ないのは望ましくありません。
日本人の摂取基準2020年版では、1日の推定エネルギー必要量は、成人で電車通勤程度の身体活動があるひとの場合、男性でおおよそ2700kcal、女性で2000kcal程度。
1日3食で必要エネルギーを3等分すると仮定したとき、朝食は3割程度を占めることになります。
よって男性は900kcal、女性は600~700kcalほどを朝食からとる計算になります。
とはいえ、これは定食1人前に迫るほどのエネルギー量になり、朝から食べるのが難しい人が多いのではないでしょうか?
現実的な食事内容から考えると、300~500kcalほどを朝食が取れると、「軽すぎない朝ごはん」といえるのではないかと考えます。
とはいえ、はじめからそこまで計算する必要はありませんので、無理にエネルギーを確保しようとして食べる必要はありません。
主菜、副菜をそろえて栄養バランス向上
パンやごはん、グラノーラなどの炭水化物を主に含む食品は「主食」に分類されます。
栄養バランスを考えるのであれば、
・主にたんぱく質を含む食品を使った「主菜」
・野菜中心の「副菜」(野菜の代わりにフルーツでもいいですね)
を組み合わせるとなおよい朝ごはんになりそうです。
主菜(メインのおかず)主にたんぱく質を含む食品の例
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副菜(野菜のおかず)
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取り入れられそうなものはあったでしょうか?
あまり難しく考えず、できそうなものから用意してみてくださいね。
まとめ
朝食は「習慣化」がポイントです。
頑張りすぎないでも用意できるものを意識するようにしましょう。
また、朝ごはんを習慣にするために、意外と大事なのが「寝る時間」です。
夜型生活から朝型生活へ切り替えるためには、「早起き」よりも「早寝」を心がけてみましょう。
朝食をきっかけに生活全体が健康的な方向にシフトできるのが理想的ですね!
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参考文献 厚生労働省:「日本人の食事摂取基準(2020年版)策定検討会」 報告書 *1)Smith KJ,et al. Skipping breakfast:longitudinal associations with cardiometabolic risk factors in the childfood Determinants of Adult Hearth Study.Am J Clin Nutr 2010;92:1316-25. *2)佐々木敏、データ栄養学のすすめ、女子栄養大学出版部、2018 |