ダイエット食材の代表!こんにゃくのカロリーと栄養価

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こんにゃくのみそ田楽

ダイエット向きの食材として知られる「こんにゃく」ですが、ほかのダイエットフードに比べてあまり目立たない存在なのではないでしょうか…。
おしゃれなダイエットフードのような華やかさはないものの、こんにゃくは取り入れやすいダイエット食品です。

こんにゃくの栄養成分やダイエットへの活用法を紹介します。

こんにゃくは芋類の加工品

原料はこんにゃくいも

スーパーなどで売られているこんにゃくはとても身近な食品ですが、その原材料となるものを知っている人はさほど多くないのではないでしょうか。

こんにゃくの原材料は「こんにゃく芋」と呼ばれる芋の一種。
生の状態ではシュウ酸カルシウムという成分が人体に毒性を持つため、原料のこんにゃく芋の状態では食べられないという点が特徴的です。

コンニャク芋

このこんにゃく芋を乾燥させて細かい粉末状にし、水を加えてよく練ったものに凝固剤として水酸化カルシウムや炭酸ナトリウムを加え、ゆでたり蒸したりすることで熱を加えて固めて作られます。

昔の製法では、凝固剤は植物を燃やした灰を水に溶いたものを使っていたそうです。

独特の食感が特徴のこんにゃくですが、その製造方法もかなり特殊ですね。

こんにゃくの黒いつぶつぶは…?

一般的なこんにゃくには、真っ白なものと、黒いつぶつぶの練りこまれたものがあります。

こんにゃくに練りこまれている黒いつぶつぶは、現代ではもとからあるものではなく、製造する際に加えているものなのです。

昔の製造方法では、こんにゃく芋を粉末にする過程で皮ごと芋をすりおろしていました。
細かくすりおろされた皮がこんにゃくの中に残り、「こんにゃく=黒いつぶつぶがあるもの」というイメージが定着したようです。

しかし、現代ではこんにゃく芋を丸ごとすりおろして使うことは少なく、ほとんどが精製されたこんにゃく芋の粉末を使うため、皮などは含まれていない真っ白な状態です。

真っ白なこんにゃくも製造販売されていますが、黒いつぶつぶがあるほうがなじみ深いといった理由でこんにゃく芋の皮に見立てたヒジキ粉末などを加え、おなじみのあの見た目になっています。

しらたきもこんにゃくの一種

こんにゃくの種類

「糸こんにゃく」や「しらたき」も形状が違うだけの「こんにゃく」です。
糸こんにゃくはこんにゃくと同じく黒いつぶつぶのあるものを、しらたきは真っ白いこんにゃくを細長くしたもの。

そのほか、ボール状の「玉こんにゃく」や生食できる「刺身こんにゃく」などもあります。

用途に合わせて、様々な使い方ができるのもこんにゃくの特徴ですね。

こんにゃくの栄養データ

ダイエット食品として知られるこんにゃくですが、栄養成分としてはどのようなものが含まれているのでしょうか?
同じくダイエットに効果的として知られる「寒天」「ゴボウ」「キノコ」と比較してみます。

こんにゃくの栄養データ
こんにゃく かんてん ごぼう えのきたけ
エネルギー 5kcal 3kcal 65kcal 22kcal
水分 97.3g 98.5g 81.7g 88.6g
たんぱく質 0.1g 微量 1.8g 2.7g
脂質 微量 微量 0.1g 0.2g
炭水化物 2.3g 1.5g 15.4g 7.6g
水溶性食物繊維 0.1g 2.3g 0.4g
不溶性食物繊維 2.1g 3.4g 3.5g
食物繊維総量 2.2g 1.5g 5.7g 3.9g
カルシウム 43mg 10mg 46mg 微量
*100gあたり

※横スクロールで表全体の確認が可能です。

低カロリー

こんにゃくはほとんど水分でできており、残りの大部分が食物繊維です。
そのため、体内でエネルギー源となる成分はほとんど含まれていません。

低カロリー食材として認知されている野菜類やきのこ類と比べてもかなり低いのが特徴的です。

食物繊維が豊富

こんにゃくを構成する成分のうち、水に次いで多いのが炭水化物のうちの食物繊維です。

こんにゃくに含まれる食物繊維は「グルコマンナン」と呼ばれる種類のもので、こんにゃくの独特の触感のもととなる成分です。

とはいえ、こんにゃくに含まれる食物繊維の「量」はさほど多いというほどではありません。
食物繊維をとる量を増やす、という観点で見れば、ゴボウやキノコ類のほうが同じ量でもたくさんの食物繊維を摂取することができます。

ビタミンやミネラルはほとんど含まれない

こんにゃくの栄養的な特徴はとにかく「低カロリー」「食物繊維」という点であり、そのほかの栄養素となる成分はほとんど含まれていません。

しいて言えば、「カルシウム」がやや多く含まれているようにも思えますが、1日に必要な量を補うほどの量ではないため、カルシウムの給源としては考えにくい食材です。

カルシウムが豊富な食材としてなじみ深い牛乳は100gあたり110mgのカルシウムは含まれており、取り入れやすさとしては大きな差がありそうです。

グルコマンナンのはたらき

こんにゃくゼリー

こんにゃくの主成分であり、特徴的な触感のもとになっている「グルコマンナン」は、その健康効果が注目されている成分でもあります。

グルコマンナンは食物繊維のひとつ

もともと、グルコマンナンは食物繊維のうちのひとつです。
食物繊維には

・たっぷりの水を含んでゲルになる水溶性食物繊維
・水に溶けず腸管を刺激する不溶性食物繊維

の2種類があります。

グルコマンナンは水溶性食物繊維のひとつですが、こんにゃくの製造過程で不溶化し、こんにゃくとして食べるとき、体内では不溶性食物繊維としてはたらきます。

こんにゃくゼリーなど、凝固剤を使用していない食品の場合には水溶性食物繊維として体内ではたらくため、どのような食品からとるかによっても体内でのはたらきが違ってきます。

便秘の改善

上で紹介した通り、こんにゃくから摂取する場合には、グルコマンナンは不溶性食物繊維としてはたらきます。

不溶性食物繊維は腸管内で消化されず、便の骨組みとなって便の量を増やし、腸管を刺激して腸の蠕動運動を活発にし、排便を促します。

そのため、便秘がちな人にとってはおなかの調子を整えてくれる成分といえます。

しかし、食べすぎるともともとおなかが緩くなりやすい人では下痢を引き起こす場合や、便秘が深刻な人ではさらに悪化させてしまう場合もあるため、摂取する量には注意が必要です。

肥満の人の血中脂質の低下作用の可能性

こんにゃくとしてではありませんが、水溶性のグルコマンナン(こんにゃくゼリーなどに含まれる状態)について、肥満の人の血中中性脂肪や血中コレステロールの低下に効果がある可能性が示唆されています。

腸管内のコレステロールを吸着して排出することが期待されていますが、特に効果がなかったとする報告もあるため、現時点では必ず効果があるとは言えないようです。

こんにゃくのダイエットへの使い方

低カロリーで食物繊維が豊富なこんにゃく。
こんにゃくの利点を上手に活用して、ダイエットの後押しにしましょう!

低カロリーなカサまし食材として

なんといっても低カロリーなのがこんにゃくの魅力です。
食材のひとつとして取り入れることで、摂取カロリーはほとんど増やさずに食べ応えをアップできます。

また、同じくかさましに使われる野菜類やお豆腐などと比べて噛み応えがしっかりしているのもポイントです。
しっかり噛んで食べることで、食事スピードも抑えられ、早食い防止にも役立ちそうです。

ダイエット中の便秘改善・予防に

食事量が減りがちなダイエット中には便秘も起こりやすくなります。

ごはんなどの穀物を食べる量が減ると食物繊維の摂取量も減ってしまいます。
こんにゃくは摂取エネルギーを抑えながら食物繊維の摂取に役立つ食品です。

便のカサを確保して便秘を予防する意味でも、こんにゃくは有効な食材ですね。

「食べたらやせる」というものではない

低カロリーで食物繊維も豊富なこんにゃくですが、食べたらやせていく、といった食品ではありません。

こんにゃくを食べれば何を食べてもチャラになるようなものではないので、ダイエット中であればこんにゃく以外の食事内容の見直しも大事です。

あくまでも「食事を低カロリーに抑える」ためのものなので、暴飲暴食には気を付けましょう。

ダイエットへの活用ヒント

通常の食材としてのこんにゃくは板こんにゃくが一般的ですが、ダイエット向けの食材として、様々な形態のこんにゃく製品が開発されています。

しらたきを麺の代わりに活用したものや、
お米に混ぜ込んで一緒に炊くことでカロリーオフできる「こんにゃく米」も存在します。

いずれも普通のこんにゃくを代替するよりもそれぞれの食事になじむように開発されていますので、食事制限の苦痛を少なくしたい方は試してみるのもいいかもしれませんね。

こんにゃく活用低カロリーレシピ

カロリー58%カット!しらたきペペロンチーノ

【材料】1食分

しらたき 1袋(200g)
オリーブオイル 小さじ2(8g)
にんにく(薄切り) ひとかけ(5g)
鷹の爪唐辛子(輪切り) お好みで
ベーコン(1㎝幅) 40g
しめじ(小分けにする) 1/2パック(50g)
小さじ1/3(2g)

※横スクロールで表全体の確認が可能です。

【作り方】
1. 鍋に水としらたきを入れて火にかける。
2. フライパンにオリーブオイル、にんにく、鷹の爪を入れ、弱火にかける。
3. にんにくの香りが出てきたらベーコンとしめじを加えてさっと炒める。
4. しらたきをゆでている鍋が沸騰したら2分ほどゆで、ざるに取る。
5. しらたきをフライパンに加えて混ぜ合わせ、塩で味を整えてできあがり。

【栄養価】
1人分266kcal 食物繊維8.1g

パスタをしらたきに変えることで、350kcal以上をカットできます。
しらたきはそのまま炒めてしまうと独特の臭みが残ってしまうため、水からゆでてくださいね。

食事のボリュームアップに、定番おかずのこんにゃくの甘辛炒め

こんにゃくの甘辛炒め

【材料】2食分

板こんにゃく 1枚(250g)
しょうゆ 大さじ1(18g)
みりん 小さじ1(5g)
砂糖 小さじ1(4g)
ごま油 小さじ1/4(1g)

※横スクロールで表全体の確認が可能です。

【作り方】
1. 板こんにゃくを一口大にちぎる。
2. 鍋に水とこんにゃくを入れて火にかけ、沸騰してから2分くらいまでゆでる。
3. こんにゃくをざるにあけ、水気を切ったら油を敷いていない鍋やフライパンに入れ、乾煎りする。
4. こんにゃくの表面が乾くくらい水分が飛んだら調味料をすべて加え、こんにゃくに絡ませながら煮詰める。
5. たれが少し残るくらいになったら出来上がり。

【栄養価】
1食分31kcal 食物繊維2.8g

甘辛味で食べ応えがありますが、エネルギー(カロリー)は控えめのおかずです。
作り置きやお弁当のおかずにもぴったりです。

注意が必要なポイント

食べすぎは腸閉塞のリスクも

いくら低カロリーで食べ応えがあるといっても、食べすぎは体への悪影響も考えられます。
不溶性食物繊維を過剰に摂取するとかえって排便が妨げられてしまい、腸閉塞が起こることも考えられます。

食事の大部分をこんにゃくにするようなことは避けるようにしましょう。

冷凍すると食感が変わってしまうので注意

こんにゃくはゲル状の食品で、冷凍すると、解凍したときにスポンジのような状態になってしまいます。
そのため冷凍保存には不向き。食べられないことはありませんが、おいしく食べるためには冷凍は避けたほうがよさそうです。

参考文献

文部科学省:「食品成分データベース:日本食品標準成分表2015年版(七訂)」

国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所:「健康食品」の安全性・有効性情報(グルコマンナンについて)