投稿日: 2019.04.19 | 最終更新日: 2023.07.31

カロリーとは?カロリーコントロールで痩せる仕組みを解説

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ダイエットプラン

ダイエットとエネルギー(カロリー)管理。

お互いに強く結びついたものですが、どのくらいエネルギーをカットすればどのくらいやせられるのか、ということを分かっている人はそう多くはないのではないでしょうか。

今回は、エネルギー(カロリー)とダイエットのかかわりについて詳しく解説していきます。

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エネルギー(カロリー)とは

ダイエットの話題に必ず登場するのが「エネルギー(カロリー)」です。
食材に含まれていて、体の熱を作ったり、体を動かしたりするのに必要なエネルギーの単位のことで、kcalと表記されます。

ダイエットとは

ダイエットとは、摂取エネルギー<消費エネルギーの状態にすることによって体脂肪を減らすことです。

ダイエットを考えるとき、減らすべきものは体脂肪です。
摂取エネルギーよりも消費エネルギーが多くなれば、足りなくなった摂取エネルギーを補うためにおのずと体脂肪は減っていくことになります。
この状態をエネルギー収支がマイナス、と表現します。

ダイエットとは、エネルギー収支をマイナスにすることによって体脂肪を減らしていくことです。

ダイエットには絶食が効率的?

消費エネルギーが摂取エネルギーを上回った分だけ、体脂肪は消費され痩せていきます。

そう考えると、摂取エネルギーが0になれば、最速でダイエットできるのでは?と考える人も少なくありません。
エネルギー収支のマイナスが最も大きくなるのは絶食で間違いないのですが、食事を全くとらなければどうなるかというと、痩せていくと同時に、体を壊していくことになります。

基礎代謝量というのは生命維持に必要な最低限のエネルギーであって、摂取エネルギーが基礎代謝量を下回ると、体が緊急事態モードに入ります。
体は、これから続くと予想されるエネルギー不足に備えるための準備を始めます。

摂取エネルギー(摂取カロリー)が基礎代謝を下回るのは避けるべき

極端なエネルギー不足状態に陥ると、エネルギーの使い道は生命維持が最優先となるので、運動などのエネルギーを消費する行動がしにくくなります。
脳は考え事をするときにエネルギーを消費しますが、食事量が少ないとそのエネルギーがまかなえないため、集中力・判断力が鈍くなります。
ホルモン調節や体温調節の機能がうまく働かなくなるため、感染症にもかかりやすくなります。
筋肉は脂肪組織よりもエネルギーを消費するので、消費エネルギーを節約するため、体脂肪の減少と同時に筋肉組織が分解されて減少していきます。

基礎代謝量を下回るほどの食事制限を続けると、たしかに痩せてはいきますが、健康状態は悪化してしまうのです。
さらに、筋肉を分解したために、ダイエット前よりも基礎代謝の低い、「太りやすい体」になるため、元の食事に戻すとダイエットの前よりも太ってしまうリバウンドが起こりやすくなってしまいます。

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カロリーは結局どのくらい減らせばいいの?

基礎代謝量を下回るような食事制限はよくないとはいえ、どれだけ減らせば体に悪影響なくダイエットができるのでしょうか。

体脂肪1㎏は7200kcal、1日240kcalで1ヵ月

1㎏ぶんの体脂肪を減らすためには、摂取したカロリーより「7200kcal」多くエネルギーを消費する必要があります。
例えば、1ヵ月で1㎏の体脂肪を消費するには、

7200(kcal)÷30(日)=240(kcal)

1日当たり240kcal、摂取エネルギーよりも消費エネルギーを多くする必要があります。

つまり、1日あたり240kcal分の食事を減らすか、240kcal分の運動を増やすかのどちらか(または組み合わせて合計240kcal)を行うことにより、1ヵ月で1㎏の体脂肪を減らすことができます。

または、もう少し頑張って1日480kcalを減らすと1ヵ月に2㎏の体脂肪が減らせます。

おすすめは1ヵ月で1~2㎏

管理栄養士から見て、おすすめできるのはこの程度、1ヵ月に1~2㎏ペースでの減量です。
これ以上厳しい食事制限をすると基礎代謝量を下回る可能性も高まりますし、元の食生活に戻した時の反動も大きくなります。

逆に言えば、緩やかな食事制限はダイエット後も、ふとした時に無理のない範囲でエネルギーに気を付けることもできるようになるので、体型の維持にも役立つといえます。

カロリー引き算式ダイエットのすすめ

とはいえ、毎日自分がどれだけ食べ、どのくらい動いてどの程度エネルギー収支があるのかをすべて計算するのは簡単なことではありません。

簡易的なものではありますが、体重を維持しているときの食事(普段の食事)からどれだけエネルギーを減らしたかというエネルギー引き算方式で管理をするのはいかがでしょうか。

食事を「いつも食べている量からどれだけ減らしたか」「いつもの生活にどれだけ運動をプラスしたか」によってエネルギーを管理する方法です。

食事のエネルギーを引き算する

例えば、白米ごはんであれば、いつもお茶碗一杯180gを2回食べていたところを、それぞれ70gずつ(合計140g)減らすと、1日あたり240kcalをカットすることができます。

いつも水分補給に飲んでいる500mlのソフトドリンク(40kcal/100ml)をゼロカロリー飲料に変えるだけでも、200kcalをカットすることができます。

運動のエネルギーを引き算する

食事と違い、運動は体重によって消費エネルギーが異なるため、すこし注意が必要です。
より重い荷物を運ぶためにより多くのエネルギーが必要になるのと一緒で、体重が重い人ほど同じ運動でも消費エネルギーが多くなります。

少々わかりにくいですが、おおむね現在の体重と同じ数字のエネルギーを消費するための運動と時間は(50㎏の人が約50kcalを消費する運動)

  • 普通の歩行…20分
  • 早歩き…15分
  • ジョギング…10分

このようになっています。

1ヵ月1㎏ペースの減量では、1日あたり240kcal消費するためには、50㎏の人で早歩き75分、60㎏の人で60分、70㎏の人で50分に相当します。

食事と運動をあわせて-240kcal

食事と運動、どちらかに絞る必要はありません。
食事と運動に振り分けることでそれぞれの負担を少なくすることができ、筋肉の減少も抑えることができるため最も理想的ともいえます。
食事で‐120kcal、運動で‐120kcalでも、どちらかに偏ってもOKです。

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食事のカロリーオフの強い味方

1日に240kcal、というと、ごはんでお茶碗1杯150g、または鶏のから揚げ3個ほど。
我慢できなくはありませんが、ちょっと物足りなくなる気もします。
そんなときに心強い味方となるのが、ほぼエネルギーゼロの食材たち。
食事を減らしたおなかを満たし、満足感を高めてくれます。

エネルギー源となるのは炭水化物・タンパク質・脂質・アルコール

食べ物は、基本的には5つの成分でできています。

  • 炭水化物…4kcal/g
  • たんぱく質…4kcal/g
  • 脂質…9kcal/g
  • 水分…0kcal/g
  • その他の成分(灰分)

このうちエネルギーとなるのは炭水化物・たんぱく質・脂質の3種類。
水分とその他の成分にはエネルギー源はほぼありません。

ただし、アルコールには要注意。食品の主成分にはならないものの、1gあたり7kcalのエネルギーとなり、取りすぎは肥満につながります。

低エネルギー食材を取り入れることで量はそのままエネルギーオフ

米などの穀類、肉や魚、たまご、油脂類などはこれらの栄養素が多く含まれており、体にとっては必要な食品ですが、高エネルギーな食品でもあります。
食材の中でも、野菜やキノコ類、海藻類などは水分が多く、低エネルギーな食材といえます。
厳密にエネルギーが計算できなくても、低エネルギーな食材がたくさん使われた食事を食べるように心がけるだけでも、エネルギーオフの効果がありますよ。

おすすめのエネルギー控えめカサ増し食材

野菜類

9割近くを水分が占めるものが多く、100gあたり10~30kcalと低エネルギーです。
ただし根菜類やカボチャは比較的カロリーが高いので食べすぎには注意が必要です。
ホクホク甘いものに比べてシャキシャキとしたものはエネルギー源となる炭水化物が少ないため、比較的低エネルギーです。

キノコ類

野菜と同様にほとんどが水分でできている食材です。
100gあたり20kcal程度、うまみもあるので味にも満足感が出ます。

海藻類

乾物として売られているものは保存期間が長く、使い勝手がいいのも特徴のひとつです。
乾燥のものは水で戻すとほとんどが水分で、100gあたり10~20kcalです。
野菜が足りないメニューの時に乾燥わかめなどでボリュームアップできそうです。

水分

水分はエネルギー源にはならず、食事の重量を増やすものです。
同じ量の具を使った場合、炒め物よりも水分をたっぷり使ったスープのほうが満腹感を味わえます。
ただし、ラーメンのスープのような脂質や塩分が濃いものは摂取エネルギーも上げてしまうので、避けたほうが無難です。

おすすめ低エネルギーレシピ

エネルギーの低い食材を使ったレシピを紹介します。

ダイエット中でも満足感のある食事に役立ちますので、ぜひ作ってみてくださいね。

低カロリー食材のつめあわせスープ

白菜・キノコ・わかめのスープ

【材料】(1人分)

はくさい 50g
まいたけ 20g
乾燥わかめ 1g
200ml
顆粒鶏ガラスープの素 小さじ1

※横スクロールで表全体の確認が可能です。

【作り方】

1.鍋に水と乾燥わかめ、一口大に切った白菜と舞茸を入れて中火にかける。(包丁を出すのが面倒だったら白菜と舞茸は手でちぎってOK)
2.わかめが十分戻り、白菜と舞茸に火が通ったらスープの素を加えて味付けする。(スープカップにすべての材料を入れ、ラップをして電子レンジ500W2~3分加熱でもOK)

【解説】

一人分なんと16kcal!
1杯のエネルギーはもはや誤差の範囲なので、安心して食べられ、食事の満足感をアップしてくれます。

具材はお好みで、キャベツ・トマト・マッシュルーム・コンソメで洋風にも、水菜・長ネギ・エリンギ・めんつゆで和風にもできます。
ただし、塩分のとりすぎには注意です!

毎日の生活で消費カロリーを上げる方法

階段を上る女性

ダイエットのためにとはいえ、1日1時間の運動時間を確保するのはなかなか難しいことです。
日常生活の時間は削らず、消費エネルギーを上げるためには、「運動のちょい足し」がおすすめです。

通勤や帰り道にも運動はできる

毎日の行動を少し変えて、少しずつでもエネルギー消費を心がけてみましょう。
たとえば、

  • 駅の乗り換えではエスカレーターではなく階段を使う
  • 移動中の電車内では、なるべく座らず立つようにする
  • お昼休みは少し遠いコンビニまで歩いてみる

ひとつひとつは消費エネルギーを計算できないような短時間でも、積み重なることによって確実にダイエットの後押しになります。

まとめ:エネルギー(カロリー)を意識することでダイエットのハードルを下げられる

エネルギーの計算は難しくとも、どんな食べ物が高エネルギーで、毎日の生活からどのくらいオフすればいいのかわかってくると、食事の管理はそう難しいものではなくなります。

コンビニやスーパーなどで何かを買うときに、裏側のエネルギー表示を見る癖をつけると、
「このお菓子は今日1日で食べずに半分にしたら、エネルギーオフの目標達成できるな」
「いつもは総菜パン2つ食べるけど、ひとつにしてその代わりに野菜スープを食べよう」といった心がけができるようになります。
こんなふうに無理せずエネルギーオフしてダイエットを成功させましょう。

続けやすいダイエット方法について詳しく解説した記事はこちら

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参考文献

吉田勉 監修:「わかりやすい食品機能栄養学」.三共出版,2010.

高松薫、山田哲雄 編集:「運動生理・栄養学〔第3版〕」.建帛社,2010

文部科学省:「食品成分データベース:日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

平井 しおり管理栄養士
平井 しおり管理栄養士

2013年に管理栄養士資格取得後、保育施設に勤務、栄養相談などに従事。

現在は「イマカラ」にて、栄養とダイエットに関する科学的根拠に基づいた情報を発信しています。