2019.04.19

ヨーグルトといえば便秘改善効果!もっと効果的な食べ方はある?

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ヨーグルトの効果

なんだか最近便秘気味で調子が悪い…
そんな時に思いつくのは「ヨーグルトを食べる」ことではないでしょうか?
スーパーやコンビニでも売っているし、お値段もお手頃、いろいろな味があって手に取りやすいのが魅力ですね。

腸内環境を整えるには、ヨーグルトと一緒に「善玉菌を助ける食品」をとるのがおすすめです!
私たちのおなかの仕組み、おすすめレシピも併せて紹介します。

ヨーグルトで便秘解消!メカニズムは?

ヨーグルトとは

ヨーグルトは牛乳や羊乳を、乳酸菌・ビフィズス菌の発酵により凝固させた食品のことを指します。

牛乳の中に含まれるカゼインといわれる乳たんぱく質は、酸で固まる性質を持っています。
乳酸菌やビフィズス菌といった菌が牛乳の中に含まれる糖分を分解し、酸を作り出すとカゼインが固まります。そのためヨーグルトは固まり、ほのかな酸味が出てくるようになります。

では、このようなヨーグルトが、なぜ便秘を解消してくれるのでしょうか?

腸内環境と便秘の関係

ヒトの腸にはたくさんの腸内細菌がいて、日々増えたり減ったりを繰り返しています。
健康な人の腸内細菌のうち、約20%を占めるのが善玉菌、5~10%を占めるのが悪玉菌、残りの70~75%を占めるのがどちらにも属さない日和見菌と呼ばれるグループです。

善玉菌

ビフィズス菌や乳酸菌といった善玉菌は、腸内でビタミンの合成をしたり、乳酸などの酸を作り出して腸管を刺激し、腸の動きを活発にしています。
消化吸収を助けたり、免疫細胞を刺激して免疫機能を高めたりといった、人にとって有益な働きをしてくれる菌のグループです。

悪玉菌

ウェルシュ菌やブドウ球菌といった悪玉菌は、腸に入ってきた食物を腐敗させて有害な物質を作り出し、腸の働きを弱め、ガスを発生させるなど、人にとって有害な働きをする菌のグループです。

日和見菌

その他、大部分を占める日和見菌は、健康な時はおとなしくしているのに悪玉菌の勢力が強まると体に悪影響を及ぼす菌のグループを指します。

この3つのグループのバランスが人の腸内環境の良し悪しを決める大きな要因の一つになっています。

善玉菌と悪玉菌

悪玉菌の勢力が強まると菌の出す有害物質の影響で腸の動きが鈍くなるため、便秘になりやすくなります。
善玉菌には悪玉菌を殺菌する酸を作り、さらに腸管を刺激することで腸の働きを改善させる働きを持っています。

そこで、ヨーグルトなどの食品から善玉菌を摂取し、腸内の善玉菌の勢力を強め、腸の動きを活性化することで便秘を解消することができると考えられます。

また、便秘を解消することによって肌へ有害物質が流れにくくなり、肌荒れを予防・改善できることも期待できます。

乳酸菌の種類によってはたらきが違う

ヨーグルトの乳酸菌は多種多様

ヨーグルトをつくるための乳酸菌やビフィズス菌には多くの種類があります。
ヨーグルトの製品ごとにいろいろな種類の菌が使われており、ほとんどの菌種で整腸作用がありますが、その特性は様々です。

多くの乳酸菌は腸までたどり着く前に胃酸や胆汁によって死んでしまいます。
しかし、ビフィズス菌Bifixや、ビフィズス菌LKM512株など、生きて腸まで届き、腸で増殖できるものもいくつかあります。
このタイプは腸内の菌の勢力に直接かかわれるのが強みといえますね。

とはいえ、乳酸菌が腸に届く前に死んでしまったとしても、食品内で善玉菌が作り出した酸や、死んでしまった菌そのものも腸管を刺激して整腸作用をもたらしてくれます。
そのため、加熱殺菌されたものでも整腸作用自体は残っていると考えることができます。

便秘解消効果以外のはたらきを持つものもある

さらに、整腸作用以外にも、
免疫強化(ラブレ株、シロタ株、ビフィズス菌SP株など)
アレルギーの症状改善・予防(LGG菌、L-55菌、BB536菌など)
血中コレステロール値の低下(ガセリ菌SP株、クレモリスFC株など)

など、ここに記載した以外にも菌種によってさまざまな働きをもつものがあります。
食品なので薬のような効果は期待できませんが、

ヨーグルトと組み合わせたい食品

ヨーグルトの整腸作用はとても魅力的ですが、この働きをより高める手助けをしてくれる食品成分といっしょに食べると、より効果的といえます。

善玉菌の栄養源になるオリゴ糖

乳酸菌やビフィズス菌のような善玉菌は生き物なので、栄養源を必要とします。
オリゴ糖食物繊維といった成分は、善玉菌の栄養源となり、働きを助けてくれます。

オリゴ糖は難消化性の食物繊維の一種で、カロリーは砂糖の約半分の1g当たり2kcalですが、甘味も半分程度に抑えられています。
はちみつや大豆製品に含まれており、きな粉やはちみつをヨーグルトにかけて食べる方法などが取り入れやすいですね。
効率的にオリゴ糖をとるには、オリゴ糖を主成分としたシロップが最も適しているといえますが、オリゴ糖以外の糖類が主成分であったりするものもあるため、注意が必要です。

お肉に偏らないようにして悪玉菌を抑える

反対に、悪玉菌は動物性のたんぱく質を栄養源とする性質があります。
便秘がちな時はお肉料理などを控えめにして、ヨーグルトに加えて野菜や穀類など、植物性の食品をとることでより高い整腸効果を得ることができるのではないでしょうか。

腸を刺激する食事の工夫

また、善玉菌の働きを助けるわけではありませんが、便秘改善の観点から言えば、以下のようなものを食事に取り入れるのも効果的です。

水分…食物繊維が水分を含んで排泄を助ける作用がある
オリーブオイル…腸の動きを活発にする働きがある
香辛料や炭酸水…腸を刺激して活動を促す作用がある

普段の食事から少しずつ取り入れられると理想的ですね。

便秘改善に!簡単なヨーグルト活用レシピ

ここまでで紹介したポイントを活用して、簡単に作れて便秘改善効果も高められるアレンジレシピをご紹介します。

ヨーグルト+グラノーラ+オリゴ糖

グラノーラヨーグルト

いつものヨーグルトにグラノーラで食物繊維をプラス、シロップでオリゴ糖をプラスしたシンプルな組み合わせです。
オリゴ糖で甘味がつくので無糖のヨーグルトを使うのがおすすめです。
お好みの分量で作れるのも魅力。オリゴ糖シロップのかけすぎはエネルギー(カロリー)が高くなりすぎる恐れがあるので注意です!

水切りヨーグルトでカプレーゼ風

水切りヨーグルトのカプレーゼ

【材料】(1人分)
プレーンヨーグルト 200g
トマト
バジル(ドライでも可) 3~4枚
オリーブオイル 小さじ1
塩・こしょう 適量

【作り方】

1. ボウルの上にザルを置き、キッチンペーパーを敷いてヨーグルトをいれ、冷蔵庫でひと晩水けをきっておく。(約100gになります)
2. トマトと水切りヨーグルトを1㎝の厚さに切り、交互になるよう皿に盛り付ける。
3. 塩・こしょう・オリーブオイルをふりかけ、バジルを飾る。

水切りヨーグルトとは、ボウルの上にザルを置き、キッチンペーパーを敷いてヨーグルトをいれ、冷蔵庫で2時間~ひと晩水けをきったヨーグルトのこと。
ひと晩水けをきったヨーグルトは半分ほどに凝縮され、まるでチーズのような味わいになります。

モッツァレラチーズのかわりにトマトとバジル、オリーブオイルを使ってカプレーゼ風にすることで、乳酸菌と腸を活発にするオリーブオイルを一度に取り入れられます。

【参考】水切りヨーグルトの作り方
家にある器具で簡単に作れる水切りヨーグルト。
作り方がわかりやすい動画をご紹介します!
水分が抜けすぎた時はホエーを少しずつ加えてお好みの硬さにしてください!
ホエー活用ホットケーキ

ホエー入りホットケーキ

【材料】(1~2人分)
ホットケーキミックス 150g
たまご 1個
ホエー  100ml
【作り方】

1. ボウルに卵を割り入れ、ホエーを加えてよく混ぜます。
2. ホットケーキミックスを加え、さっくり混ぜます。
3. 熱したフライパンに流しいれ、両面を焼きます。

水切りヨーグルトを作った時に出てくる水分は「ホエー」といい、ここにも栄養素はたくさん残っています。できれば無駄なく使いたいですね。
ホットケーキに使うことでふっくらもちもちの食感になります。

ホエーはホットケーキ以外にも、カレーやスープなどの煮込み料理にも使えます。
酸味があるので、トマトなどを組み合わせると調和した味わいになります。

ドライフルーツ漬け込みヨーグルト

ドライマンゴーのヨーグルト漬け

【材料】(1人分)

プレーンヨーグルト

100g

お好みのドライフルーツ

30g

【作り方】

1. 器にヨーグルトを入れ、ドライフルーツを混ぜ込む。
2. ラップをして冷蔵庫でひと晩おく。

水切りヨーグルトは濃厚でおいしいけれどホエーが使いにくいという場合には、水を切るかわりにドライフルーツを漬け込むのがおすすめです。
ドライフルーツがヨーグルトの水分を吸い込んで生の食感に近づき、ヨーグルトは水分が抜け、ドライフルーツの甘味を含んで濃厚になります。

ヨーグルトと食物繊維に加え、フルーツに含まれるビタミンやミネラルも同時にとれて一石二鳥なメニューになります。

ドライフルーツが多すぎると水分が足りなくなるので、3:1くらいの割合がおすすめです!

注意点

便秘改善効果がうれしいヨーグルトですが、いくつか注意点もあります。

・加熱すると菌が死んでしまう

ヨーグルトの菌は生き物なので、60度以上で死滅してしまいます。生きて腸に届くことを売りにしている商品などは、生きた菌の効果を引き出すためには加熱せずに食べたほうがよいでしょう。
ただし、加熱等により菌が死滅していても整腸作用自体はなくならないので、あまり神経質に考えなくても問題ありません。

・できれば食後に

空腹時は胃酸の酸性度が高く、菌にとっては過酷な環境になります。
ヨーグルトの菌の生存率を高めるという意味では、なるべくならある程度食品が胃に入って酸が弱くなっているときに食べるのが良いでしょう。

・冷えに弱い人は常温に戻す

冷たいものでおなかを壊しやすい人は、ヨーグルトを常温に戻してから食べる方法をとることで冷えを防ぎましょう。
ヨーグルトは要冷蔵の食品ですので、食べる分だけ器に移して常温に戻すのがおすすめです。
常温に戻したヨーグルトはなるべく1回で食べきりましょう。

・毎日食べ続けるのが腸内環境を良好に保つポイント
一度にたくさんの量を食べるよりも、1日100~200gを毎日食べることが大切です。
もし可能であれば、数週間ごとに食べる製品シリーズを変えて、違う菌種を取り入れるとより効果的です。
人によって菌種との相性がありますので、おなかの調子が崩れたり、合わない製品があったら無理に食べ続ける必要はありません。

善玉菌の効果をフルに活用するためにも、注意点に気を付けつつ食生活に取り入れてみてくださいね。

参考文献

上西 寛司,瀬戸 泰幸.乳酸菌の生理機能とその要因 日本調理科学会誌 Vol. 46,No. 2,129~133(2013)

大塚製薬:「代表的な腸内細菌」

文部科学省:「食品成分データベース:日本食品標準成分表2015年版(七訂)」