2019.10.11

牛乳、最近飲んでる?大人にもうれしい牛乳の栄養を紹介

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牛乳

学校給食を食べていた時代は毎日牛乳を飲んでいたけれど、大人になってからはほとんど飲んでいないという人も多いのではないでしょうか?
牛乳といえばカルシウムが豊富ですが、成長期の子どもたちだけではなく、大人にもぜひ飲んでもらいたい理由があります。

普通牛乳だけでなく低脂肪乳や豆乳との違いも併せて紹介します!

牛乳の栄養素といえば

牛乳の基本的な栄養データ
普通牛乳
エネルギー 67kcal
たんぱく質 3.3g
脂質 3.8g
炭水化物 4.8g
カルシウム 110mg
*100gあたり
たんぱく質、脂質、炭水化物が混ざり合った食品

牛乳にはカゼインやホエーといったたんぱく質、バターの主成分になる乳脂肪、乳糖からなる炭水化物が含まれています。

牛乳の大部分は水分ですが、水分の中にこれらの栄養素が含まれているので、栄養素の摂取にも適した食品です。

カルシウムの優秀な摂取源

牛乳の最も大きな特徴といえるのが、カルシウムです。
カルシウムは骨の主な成分のひとつであり、十分なカルシウムの摂取は骨の健康を保つためにも大事なポイントです。

牛乳はカルシウムが豊富に含まれているうえ、その吸収率が高い点で、カルシウムの優秀な摂取源になります。

1998年に行われた牛乳、小魚、野菜といったカルシウムが豊富な食品におけるカルシウムの吸収率を調べた研究では、カルシウムの吸収率は牛乳がおよそ40%、小魚では33%、野菜では19%であった*)とされています。
*)上西 一弘, 江澤 郁子, 梶本 雅俊, 土屋 文安.日本人若年成人女性における牛乳, 小魚 (ワカサギ, イワシ), 野菜 (コマツナ, モロヘイヤ, オカヒジキ) のカルシウム吸収率 日本栄養・食糧学会誌 51巻5号(1998)

この差は牛乳に含まれるカゼインホスホペプチド(CPP)や乳糖などのはたらきによってカルシウムが体内に運ばれやすい状態になるためと考えられています。

牛乳だけがカルシウムの摂取源になるわけではありませんが、カルシウムの含有量だけでなく、吸収率の高さを考えても、牛乳はカルシウム摂取に適した食品のひとつといえそうです。

ビタミンDもあわせてとりたい

ビタミンDはカルシウムとともに骨の健康を維持するために重要な必須栄養素です。
ビタミンDは日光に当たることでヒトの皮膚でも作られる特性があります。
食事や日照に関して一般的な生活をしている人では不足のリスクはあまり高くはないと考えられますが、

・日照時間が短い地域に住んでいる
・戸外での活動がほとんどない

といった人では、食事からも積極的にビタミンDをとることがすすめられます。

ビタミンDは牛乳にはほとんど含まれておらず、魚に多く含まれていますので、魚を食べる頻度を少し多くする、というのもひとつの方法です。

牛乳=カルシウム=子どものための食材?

給食の牛乳

カルシウムは骨の成長に必要不可欠

成長途中の子どもたちにとって、カルシウムは必要不可欠な栄養素です。

そのため、体重あたりのカルシウムの必要量は大人よりも子どもで多く、特に12歳~14歳では1日あたりの必要量が大人の1.5倍近くにもなります。

なるべく効率よく、たくさんのカルシウムが必要な世代の学校給食に牛乳が定番なのはこういった理由があるからですね。

大人もとりたい「カルシウム」

では、成長する時期を過ぎた大人には、カルシウムはさほど重要な栄養素ではないのでしょうか?

答えはNOです。
大人になっても全身の骨は日々あたらしく作り替えられ、カルシウムの補給が必要です。
将来の骨粗しょう症の予防のためにも、若いうちからしっかりとカルシウムをとることが大事です。

平成29年度の国民健康・栄養調査の結果からも、日本人のカルシウム摂取量は不足傾向がみられています。

給食を食べなくなってから牛乳を飲まなくなったな、という人はこれを機会に牛乳を取り入れるようにするといいかもしれませんね。

牛乳の選び方

牛乳の種類別表示

牛乳売り場にあるものは同じものじゃない?

スーパーなどの牛乳売り場にはさまざまなメーカーからの牛乳が置いてありますが、種類によって成分に差があるのをご存知でしょうか?

私たちが牛乳として認識している商品には、

牛乳(成分無調整牛乳)…生乳100%で乳脂肪分、無脂乳固形分が規定以上のもの

成分調整牛乳…生乳から水分や脂肪分の一部を取り除いたもの

低脂肪乳…成分調整牛乳のうち、乳脂肪分をある程度取り除いたもの。

無脂肪乳(脱脂乳)…成分調整牛乳のうち、乳脂肪分のほとんどを取り除いたもの。

加工乳…牛乳やクリーム、バターや脱脂粉乳を原料として成分を調整したもの。

乳飲料…乳製品を主要原料として、果汁や甘味を加えたり、栄養素を強化したもの。

などに分けられます。
加工乳や乳飲料は商品によっても味や栄養素が大きく異なるので、商品ごとの表示を確認するのが確実です。

栄養素を比較する
普通牛乳 低脂肪乳 脱脂乳 乳飲料(コーヒー)
エネルギー 67kcal 46kcal 34kcal 56kcal
たんぱく質 3.3g 3.8g 3.4g 2.2g
脂質 3.8g 1.0g 0.1g 2.0g
炭水化物 4.8g 5.5g 4.8g 7.2g
カルシウム 110mg 130mg 100mg 80mg
*100gあたり

※横スクロールで表全体の確認が可能です。

エネルギー(カロリー)や脂質が気になる人は脂肪分の少ないものを選んで問題なし

普通牛乳、低脂肪乳、脱脂乳(無脂肪乳)では大きく異なるのは脂肪分のみで、それに伴ってエネルギー(カロリー)が低くなる傾向があります。
カルシウムに関してはどの牛乳を選んでもさほど変わらないので、カロリーや味の違いで選んでも問題ないでしょう。

乳飲料は牛乳以外の成分が含まれるため、その割合に応じて牛乳由来の成分は少なくなります。

豆乳と牛乳って似てるもの?

牛乳と豆乳は何が違うの?

料理をするときには牛乳と豆乳は同じように扱われることが多いものです。

見た目は似ていますが、牛乳は乳牛から得られる動物性食品であるのに対し、豆乳は大豆が主原料になっている植物性食品です。

栄養成分を比較してみる
普通牛乳 無調整豆乳
エネルギー 67kcal 46kcal
たんぱく質 3.3g 3.6g
脂質 3.8g 2.0g
炭水化物 4.8g 3.1g
カリウム 150mg 190mg
カルシウム 110mg 15mg
*100gあたり

※横スクロールで表全体の確認が可能です。

カルシウムの摂取面では、別物と考える

水分にたんぱく質、脂質、炭水化物が混ざり合ったものという点ではとてもよく似た食品ですが、カルシウムの含有量には大きな差があります。

食材としてはどちらを選んでも問題ありませんが、カルシウムの摂取のことを考える場合には、牛乳のほうが適している場合もありそうです。

牛乳が合わない体質について

牛乳は栄養価の高い食品である一方、乳アレルギーや乳糖不耐症によって体質的に摂取することができない人もいる食品でもあります。

乳アレルギー

乳アレルギーは牛乳の成分に対して免疫が過剰反応を起こして様々な症状があらわれるもので、症状の重さによっては命にかかわる重大な疾患です。
そのため、牛乳が栄養素に富んだ食品だとしても、医師の指示なしに摂取するべきではありません。

→食物アレルギーについて詳しく解説した記事はこちら「食物アレルギーとは?初心者向け解説」

乳糖不耐症

一方、乳糖不耐症はアレルギーとは異なるものになります。
牛乳に含まれる糖質である乳糖を消化吸収できない体質の人では、乳糖が食物繊維のような働きをするため、腹痛や下痢などの症状を起こすこともあります。

・冷たい牛乳ではなく温める
・少量ずつ飲む
・加熱調理を行う料理に使う
・チーズやヨーグルトなどを選ぶ(加工中に乳糖が取り除かれたり分解される)

このような工夫次第で問題なく食べることができるようです。

→乳糖不耐症について詳しく書いた記事はこちら「牛乳で腹痛や下痢になりやすいのはなぜ?乳糖不耐症とは?」

体質や好みに合わせて食材を選びましょう

体質や好みは人それぞれ。
毎日食べる食事の中の、ひとつの食材として、無理なく牛乳を有効に活用してくださいね。

参考文献

厚生労働省:平成29年「国民健康・栄養調査」の結果

厚生労働省:「日本人の食事摂取基準(2015年版)」

文部科学省:「食品成分データベース:日本食品標準成分表2015年版(七訂)」

一般社団法人Jミルク:「乳の知識」

全国飲用牛乳公正取引協議会:「飲用乳ってなに?」

上西 一弘, 江澤 郁子, 梶本 雅俊, 土屋 文安.日本人若年成人女性における牛乳, 小魚 (ワカサギ, イワシ), 野菜 (コマツナ, モロヘイヤ, オカヒジキ) のカルシウム吸収率 日本栄養・食糧学会誌 51巻5号(1998)