2019.09.30

健康維持に炭酸水!炭酸入りでも水分補給に使える?

  • Facebook
  • Twitter
  • はてなブックマーク
炭酸水の効果

健康や美容のために、毎日の十分な水分補給が重要ですが、味のついていない水は飲みにくい、という人も少なくありません。
人気の炭酸飲料は、今まで甘いコーラやサイダーのようなものが主流でしたが、最近では砂糖の入っていない「無糖の炭酸水」の人気が高まってきました。

甘い炭酸飲料ではない、無糖の炭酸水は普通の水と同じように水分補給に使えるのでしょうか?

普通の水と炭酸水と違うところ・同じところ

普通の水と違うところ

基本的に炭酸水は「二酸化炭素」を水に圧力をかけて溶かし込んだものです。
例外として天然の水でありながらもともと二酸化炭素が溶け込んでいる、「天然炭酸水」も存在します。

通常の水はおおむね中性ですが、炭酸水は二酸化炭素が溶け込んで炭酸という状態で存在するため、酸性を示します。

ペットボトルなどに入った状態では圧力がかけられているため炭酸は気体になりませんが、キャップを開けて圧力が低くなると二酸化炭素の泡となって徐々に出ていきます。

炭酸が溶けた状態では独特のパチパチ感のほかに、苦味のような味を感じますが、炭酸飲料に特有のパチパチとした刺激は発生した泡ではなく、水に溶けた「炭酸」による刺激なのだそうです。

普通の水と同じところ

水と二酸化炭素からできている炭酸水は、普通の水と同じくカロリーはありません。

製品によってミネラル分の量に差がありますが、これは炭酸水だからというよりも原料の水(またはミネラルウォーター)のミネラル分の差によるものです。

水分補給に使える?

炭酸水を飲む女性

成分は基本的には問題なし

体内の水分の出入りに大きくかかわる糖分や塩分は含まれていないため、基本的には普通の水と同じように水分の補給に役立ちます。

ただし、夏場に大量に汗をかくような場合には、体内からナトリウム分が失われるため、普通の水や炭酸水ではなく適度の糖分やナトリウムが含まれた飲料が適しています。

たくさんは飲めない

また、のどが渇いて水分をたくさん取りたいと思っても、胃の中でも炭酸ガスが出てくるため、あまりたくさんは飲めない点にも注意です。

特に運動時には腹痛の原因になることも考えられますので、場合によって炭酸なしのもののほうが飲みやすいこともあります。

体に悪そうなイメージがある?

炭酸水は「甘い炭酸飲料」とは違うもの

かつて「炭酸飲料」といえば砂糖がたっぷり入ったフレーバーつきのものが主流でした。

炭酸飲料に限ったことではありませんが、砂糖を多く含む飲み物を水の代わりに飲むのは虫歯やエネルギー(カロリー)の摂取過多につながりやすく、夏場では血糖値の異常による体調不良(ペットボトル症候群)を引き起こすこともあります。

とはいえ、これらの原因となるのは「炭酸」ではなく、炭酸飲料に入っている「砂糖」や炭酸飲料を「飲みすぎてしまうこと」です。

糖類の入っていない単なる炭酸水に関しては、虫歯や肥満、ペットボトル症候群の原因にはなりにくいと考えられます。

炭酸は歯を溶かす?

一方で、炭酸を含んだ炭酸水は酸性の液体であり、水代わりに飲むことで歯が酸性のものに触れ続け、「酸蝕歯」という状態を引き起こすのではないかと心配されています。

炭酸の入った液体は酸性に傾くと考えられていますが、そのpHは製品によっても異なるため、気になる人は

・pHの表示があり、7に近いものを選ぶ(海外のものに多いようです)
・炭酸水を飲んだ後は口をゆすぐ

といった対処法も有効です。

普通の水よりもいい?炭酸水のメリット

水分補給

無糖の炭酸水を取り入れることで得られるメリットにはさまざまなものがあります。

刺激ですっきりできる

独特の刺激ですっきりと飲むことができます。
水分補給だけではなく、リフレッシュするのにも適した飲み物といえそうです。

満腹感を感じやすいかも

胃の中でも炭酸ガスが発生するので、おなかが膨れた感覚を感じやすいとも言えます。

とはいえ、ダイエットに効果があるかといえばそこまでではなく、満腹感は感じやすくなったとする研究報告がある一方で、食事の摂取量は変わらなかったとする報告もあるようです。

便秘解消に効果あり、かも

便秘の解消方法のひとつとして、腸に刺激を与えるというものがあります。

不溶性食物繊維がこの方法の代表格ですが、炭酸のような刺激物も腸を刺激してくれます。

便秘解消のためには水分補給も欠かせないので、便秘気味の人は水分+炭酸の刺激を取り入れてみるといいかもしれませんね。

「盛りすぎ?」なものも

炭酸水の良さを紹介するメディアでは疲労回復や血行促進などのはたらきがあるといわれることもあります。

しかし、炭酸水を飲んだことによってこれらの効果があったという研究報告などは見つけられず、今のところこれらの効果はあまり期待できないようです。

炭酸の溶け込んだ温泉では疲労回復や血行促進が効能として紹介されることもありますが、飲むのとは別物と考えておいたほうがよさそうです。

炭酸水を飲むときに気を付けたいポイント

消化管に不安がある人は控えましょう

炭酸入りの飲み物を飲むとげっぷが出やすくなりませんか?

炭酸水を飲むと炭酸の気泡で胃が膨れるため、胃酸が逆流しやすい(逆流性食道炎など)人は控えたほうがいいでしょう。

また、胃や腸に対して刺激を与えるため、便秘改善に働く一方で胃や腸に炎症や潰瘍がある人、過敏性腸症候群など、刺激に敏感な人はあまり適していない飲み物です。

無糖の炭酸水と糖類入りの炭酸飲料は区別しましょう

無糖の炭酸水と糖類の入った炭酸飲料は似ていますが、カロリーや体内の糖代謝にかかわる働きが大きく異なるため、区別が必要です。

最近では水のように無色透明でも糖類やフレーバーのついているものが多く存在します。

しっかりと区別するためには、ラベルなどに印刷されている「原材料表示」や「栄養成分表示」が役立ちます。

原料として何が使われているのか、カロリーはあるのかが分かるようになっていますので、ぜひ確認してみてくださいね。

参考文献

山城 秋美・加賀山 あかり・鈴木 裕一.飲料に加えた炭酸が女子大学生の消化管機能や味覚に与える影響 仙台白百合女子大学紀要,20巻(2016)

高木 絢加,谷口 彩子,駒居 南保,村 絵美,永井 元,森谷 敏夫,永井 成美.炭酸水による口腔への刺激が深部・末梢体温に及ぼす作用―Sham-feeding (偽飲) による口腔内刺激を用いた評価― 日本栄養・食糧学会誌,67巻1号(2014)

株式会社伊藤園:「炭酸水による体温低下抑制作用」について静岡県立大学との共同研究で確認