バターコーヒーダイエットに効果はある?|管理栄養士執筆

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バターコーヒー

コーヒーにグラスフェッド(牧草肥育)バターとMCT(中鎖脂肪酸)オイルを加えてミキサーにかけたものを「バターコーヒー(完全無欠コーヒー)」というそうで、一時ブームにもなりました。

このバターコーヒーがダイエットにも効果的で、「1日に0.5㎏ずつやせる」ともいわれているそう。
バターコーヒーにはどんなダイエット効果があるのでしょうか?

バターコーヒーは「食事量が減れば」やせられる

ダイエットの原則はカロリー収支

ダイエットの原則は「摂取エネルギー<消費エネルギーの状態にすること」。

体脂肪を減らすためのダイエットとカロリーについて詳しく解説した記事はこちら

→体脂肪を減らす正しいダイエットとは?

バターコーヒーを取り入れることによって摂取エネルギーを少なくしたり、消費エネルギーを増やしたりできるのであれば、ダイエット効果がある、といえそうです。

空腹感の軽減による食事量の減少がメインの効果のよう

バターコーヒー専門店によると、1杯のエネルギーは250kcal程度。
飲み物としてはなかなか高カロリーなものになりますが、実践者の体験談ではバターコーヒーを飲むことで「お腹がすかなくなる」とのことで、食事量の減少(=摂取エネルギー減少)に役立つようです。

グラスフェッドバターやMCTオイルによるダイエット効果は…?

「腹持ちがよく食事量が減らせる」とされる一方で、コーヒーに加える「グラスフェッドバター」や「MCTオイル」のダイエット効果が注目されることも。

グラスフェッドバターは原料の生乳を出す乳牛の飼育方法が特別、というもので、(ビタミンなどの微量栄養素が異なるといわれていますが)ダイエットに効果的な成分が入っているかどうかは明らかにはなっていません。

いっぽう、MCTオイルとは「中鎖脂肪酸」のことで、通常の油脂に多い長鎖脂肪酸に比べてエネルギー代謝されやすい油として知られています。
普段使用している油脂と置き換えて使用することで体脂肪の低減に役立つといわれていますが、「置き換え」ではなく「単にプラス」した場合には摂取エネルギーを増やすことにつながるため、摂取するほどやせる油というわけではないことに注意が必要です。

空腹感を紛らわせるのに活用しよう

適度の摂取で摂取エネルギーを抑えられるかも

ダイエットにおけるバターコーヒーの利点は「腹持ちがよいこと」。
適度の摂取で食事量を減らせるように活用するのがポイントです。

朝に飲んで昼食のボリュームを減らしたり、間食をとらないようにしたり、といった方法がおすすめです。

置き換えポイントは見極めよう

ただし、バターコーヒーだけでも250kcal程度あるため、間食だけの置き換えではカロリーカットの効果は微妙なところ。(250kcal≒板チョコ1枚45g)

バターコーヒーの量を調節しないと、摂取エネルギーをかえって増やすことになってしまいます。

注意点:バターコーヒーは魔法のやせ薬ではない

飲めば飲むほどやせるわけではないし、逆効果になる場合もある

バターコーヒーは満腹感を持続させるという点でダイエットに活用することはできそうです。
しかし、バターコーヒーそのものは飲み物としてはかなり高カロリーな上、飲めば飲むほど体重が減るようなものではないということだけは気を付けたいところです。

高頻度または長期間の摂取は栄養バランスの乱れにつながるので注意

また、脂質たっぷりのコーヒーを飲み、そのほかの食事を極端に減らす食事法は摂取栄養素のバランスを乱し、脂質異常症などのリスクを高めるものであり、健康面からいえば毎日のような頻度で、また何か月もの長期では実施すべきではありません。

ダイエットは食事制限だけでなく、運動も取り入れて

世の中のダイエット方法の多くは、「摂取エネルギーを減らす」方向のものが多いですが、食事の制限だけでなく、運動によって消費エネルギーを増やすのも大事な方法のひとつです。
二つを組み合わせることでそれぞれの負担が軽くなるので、食事の管理と運動を上手に組み合わせたダイエットがおすすめです。

参考文献

国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所:「健康食品」の安全性・有効性情報(コーヒー、カフェインについて)

青山 敏明.中鎖脂肪酸の栄養学的研究. オレオサイエンス3巻8号(2003)

文部科学省:「食品成分データベース:日本食品標準成分表2015年版(七訂)」

最強のバターコーヒー:「よくある質問」

平井 しおり管理栄養士
平井 しおり管理栄養士

2013年に管理栄養士資格取得後、保育施設に勤務、栄養相談などに従事。

現在は「イマカラ」にて、栄養とダイエットに関する科学的根拠に基づいた情報を発信しています。