投稿日: 2019.04.29 | 最終更新日: 2023.08.03

キウイの栄養素とカロリーは?食物繊維・ビタミンC補給に効果あり!

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キウイ

ニュージーランド生まれのキウイフルーツは、ほぼ一年中にわたって市場に出回っている、手に入れやすい果物のひとつです。

果肉が緑色のものと黄色のものがあり、栄養価はそれぞれ違いがありますが、どちらも栄養素が豊富!

キウイフルーツに含まれる栄養素とその効果について紹介します。

キウイの栄養素とカロリー

キウイフルーツには果肉が緑色のグリーンキウイと果肉が黄色のゴールドキウイがあります。

それぞれについて、カロリーと主要な栄養素の含有量を紹介します。

カロリー

キウイフルーツの100g(約1個)あたりのカロリーはグリーンキウイで51kcal、ゴールドキウイで59kcalとなっています。

主なエネルギー源は糖質で、たんぱく質や脂質はほとんど含まれません。

■キウイ100gあたりのカロリー

カロリー
グリーンキウイ 51kcal
ゴールドキウイ 59kcal

日本食品標準成分表(八訂)より作成

ビタミンC

キウイは両品種ともにビタミンCを豊富に含んでいます。

特にゴールドキウイに多く、キウイ1個100gで1日に必要な量を大きく超えて摂取が可能です。

ビタミンCに関しては不要な分は排泄されるので、過剰摂取の心配はありません。

■キウイ100gあたりのビタミンC含有量と食事摂取基準(18歳以上女性)に対する充足率

ビタミンC 充足率
グリーンキウイ 71㎎ 69%
ゴールドキウイ 140㎎ 140%

日本食品標準成分表(八訂)より作成

ビタミンE

キウイフルーツはビタミンEも比較的多く含むことが知られています。

ビタミンEは脂溶性ビタミンであり、脂質の多い食品に多い傾向があり、果物類ではアボカドがビタミンEを多く含みますが、キウイ、特にゴールドキウイは低カロリーながらビタミンEが取れるのが魅力です。

■キウイ100gあたりのビタミンE含有量と食事摂取基準(18歳以上女性)に対する充足率

ビタミンE 充足率
グリーンキウイ 1.3㎎ 20-26%
ゴールドキウイ 2.5㎎ 38-50%

日本食品標準成分表(八訂)より作成

食物繊維

キウイフルーツのうち、グリーンキウイは食物繊維を比較的多く含むことが知られています。

スーパーなどで比較的手に入りやすい生のフルーツの中ではアボカド、ブルーベリーに次いで食物繊維を多く含んでいます。

■キウイ100gあたりの食物繊維含有量と食事摂取基準(18歳以上女性)に対する充足率

食物繊維 充足率
グリーンキウイ 2.6g 14%
ゴールドキウイ 1.4g 8%

日本食品標準成分表(八訂)より作成

カリウム

キウイフルーツはカリウムも豊富で、重さあたりの含有量はアボカド、バナナ、メロンに次いで多くなっています。

グリーンキウイとゴールドキウイで差はなく、どちらも同じ量がとれます。

■キウイ100gあたりのカリウム含有量と食事摂取基準(18歳以上女性)に対する充足率

カリウム 充足率
グリーンキウイ 300㎎ 12%
ゴールドキウイ 300㎎ 12%

日本食品標準成分表(八訂)より作成

キウイに期待される健康効果

キウイヨーグルト

キウイはその栄養価の高さから、いろいろな健康効果を期待されている果物でもあります。

キウイに期待される健康効果と関連する栄養素について解説します。

美容効果

ビタミンCとビタミンEはどちらもキウイに多く含まれ、それぞれの働きによる美容効果が期待される栄養素です。

ビタミンEは細胞表面の細胞膜の酸化を防ぐ「抗酸化作用」を持つビタミンで、脂肪分の多い食品に豊富に含まれる傾向があります。
キウイフルーツは脂質がほとんど含まれないのにビタミンEが豊富という特徴があります。

ビタミンCは抗酸化作用のほか、体内でのコラーゲンの生成や、腸内での鉄分の吸収を高めるはたらきをもち、美容の面からも注目されているビタミンです。
くだもの全般に広く含まれているビタミンですが、キウイはその中でもビタミンCを豊富に含みます。

緑色と黄色のキウイで比較すると、黄色(ゴールドキウイ)のほうがより多くビタミンを含み、特にゴールドキウイに含まれるビタミンCは一般的に出回っているフルーツの中では最も多く、1個分約100gで1日の摂取基準を超える量が摂取できます。

とはいえ、目に見えるような美容効果を得るためには、キウイを食べるだけでは満足な効果を得るのは難しいかもしれません。

  • 細胞の材料になるたんぱく質を十分にとる
  • 十分な睡眠、適度な運動をする
  • 保湿など、外側からのダメージを防ぐ

このような美容のために良い取り組みに加えてキウイを取り入れるのがおすすめです。

整腸作用

食物繊維はヒトの消化管では消化吸収されない成分で、便の骨組みとなってカサを増やし、便通を促すはたらきをもつことが知られています。
このほか、長期的に十分な量を摂取することで、将来の生活習慣病のリスクを下げることが分かっています。

キウイフルーツの中では特にグリーンキウイに多く含まれ、生の果物全体の中でも比較的多く食物繊維を含みます。
1年を通じて手に入りやすいことからも、習慣的な食物繊維の摂取源として役立ちそうです。

整腸作用を得るためには、キウイによる食物繊維の摂取に加えて別方面からのアプローチも有効です。

  • 適度な運動で腸に刺激を与える
  • 十分な水分をとり、便を柔らかくする
  • 腸内環境を改善するプロバイオティクス食品をとる

これらの取り組みも効果的です。

むくみ改善と高血圧予防

カリウムはナトリウムとともに体内のミネラルと水分のバランス維持にかかわっており、むくみの改善や将来の高血圧予防にかかわる栄養素です。

食塩に含まれるナトリウムは、摂りすぎると体内の水分を増やしてむくみを起こしやすくしたり、将来的には高血圧を引き起こしたりと、気を付けたい成分です。

カリウムはナトリウムの排出を促して体内のミネラルと水分のバランスを正常に保つ働きを持ちます。
日本人はナトリウムをとりすぎている傾向があり、カリウムを積極的に取ることが推奨されます。

キウイは生の果物の中でもアボカド、バナナ、メロンに次いでカリウムが豊富に含まれているフルーツです。

むくみ予防のためには、カリウムの摂取以外にもいくつか対処方法があります。

  • 塩分の取りすぎを控える
  • 水分を十分にとる
  • むくみやすい部分をよく動かす

複数の方法を組み合わせることでより効果が高まりますので、併せて意識してみて下さいね。

果物全般の魅力

フルーツたっぷりの食事

キウイは果物の中でも食物繊維やビタミンCが豊富ですが、キウイに限らず果物は健康によい影響をもたらす食品のひとつです。

具体的にはビタミンC・カリウム・食物繊維の摂取源として優秀であること、栄養素の損失が少ないことが挙げられます。

ビタミン・カリウム・食物繊維の摂取源となる

キウイに限らず、くだもの全般はカリウム、食物繊維、ビタミンCの摂取源として積極的にとりたい食品です。

カリウムは短期的にはミネラルバランスの調整、長期的には高血圧や心血管疾患のリスク低下に関与するはたらきがあります。

食物繊維は短期的には腸管を刺激して排便を促したり、腸内細菌のエサとなって腸内環境を整えるのに役立ちます。
そのほか、長期的には生活習慣病のリスクを下げる働きもあり、継続して摂取量を増やしたい栄養素です。

日本人はナトリウム(塩分)をとりすぎている傾向があり、低カロリーながらカリウムを豊富に含む野菜や果物を積極的に取り入れることが推奨されています。

この中で、特にカリウムは果物だけでなく、肉や穀類などあらゆる食品に含まれていますが、たくさん取ろうとした場合、食品によってはエネルギーもとりすぎてしまいます。
くだものや野菜はカリウム摂取に伴うエネルギーが低く抑えられることから、カリウムの摂取源として優れた食品です。
さらに、果物は調味料を加える必要がないため、塩分の摂取量を増やさないという利点もあります。

栄養素の損失が少ない

ビタミンCやカリウムは野菜にも多く含まれますが、加熱をしたりゆでたりすることで減ってしまうのが難点です。
キウイフルーツをはじめとしたくだものは生で食べられるので、栄養素の損失がほとんどないのがうれしいですね。

キウイの利点

キウイを食べる女性

キウイはどの種類もビタミンCやカリウムの摂取源として優秀な食材ですが、それぞれの特徴をより活かすためには、目的ごとに使い分けてもよさそうです。

キウイの摂取による直接的な効果を期待するのは難しいですが、
便秘がちな時は食物繊維が豊富なグリーンキウイを、
肌荒れが気になるときはビタミンCやビタミンEが豊富なゴールドキウイを、
という使い方もいいかもしれません。

栄養素以外にも、グリーンキウイの酸味が苦手な人は、ゴールドのほうが酸味は弱く、食べやすいと考えられます。

キウイフルーツは果物としては栄養素が豊富に含まれるもののひとつではありますが、炭水化物・たんぱく質・脂質などは少ないため、キウイフルーツだけで栄養バランスは完璧、というものではありません。

「食事バランスガイド」では、キウイを含めた果物の摂取目安は、1日あたり200gほど。

栄養バランスのとれた食事のためには、適量のごはんやパン、肉や魚、油脂、野菜など、様々な食品と一緒に食べるのが望ましいでしょう。

低カロリーで栄養価が高い

キウイはビタミンE、ビタミンC、カリウム、食物繊維など、多くの栄養素を含むにもかかわらず、カロリーが低いのが魅力です。

100gあたりのカロリーはグリーンキウイで53kcal、ゴールドキウイで59kcal。
これは、みかん(46kcal/100g)りんご(57kcal/100g)、ブドウ(59kcal/100g)などの一般的な果物とさほど大きな差はありません。

果物の中でもエネルギーが高くない一方でビタミンやミネラルなどの栄養素は比較的多く含まれていることからも、ダイエット中でも栄養素をたっぷりとれる果物として魅力的です。

カットの手間が少ない

キウイは果物の中でも簡単に食べられるのが利点です。

他の果物と同様に皮をむいて一口サイズに切って食べることも可能ですが、キウイは半分に切るだけでも、スプーンですくって食べられる手軽さが魅力です。

果物は皮むきが面倒で食べる習慣がないという人でも、習慣にしやすいフルーツです。

【レシピ紹介】キウイのカプレーゼ

キウイのカプレーゼ

【材料】1人分

キウイ(どちらでも)  1個(100g)
モッツァレラチーズ  50g
ブラックペッパー  少々(お好みの量)
オリーブオイル  大さじ1/4

【作り方】
1. キウイの皮をむき、7㎜の厚さの輪切りにする。
2. モッツァレラチーズもキウイと同じ厚みに切る。
3. 器にキウイとチーズを並べてブラックペッパーを振り、オリーブオイルを回しかける。

【栄養価】
1人分208kcal ビタミンC 140㎎(ゴールドキウイの場合)69mg(グリーンキウイの場合) タンパク質10.4g

肌細胞の材料になるタンパク質を含むチーズと、コラーゲンの生成を助けるビタミンCを持ったキウイを組み合わせました。

まとめ

キウイフルーツは簡単に食べられるだけでなく、栄養価も高いくだもののひとつです。
健康的な食生活の一部として、キウイフルーツ(をはじめとしたくだもの全般)を取り入れてみてはいかがでしょうか?

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参考文献

国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所:「健康食品」の安全性・有効性情報

文部科学省:「食品成分データベース:日本食品標準成分表2015年版(七訂)」

厚生労働省:「日本人の食事摂取基準(2020年版)策定検討会」 報告書

社団法人日本栄養士会監修:「食事バランスガイド」を活用した栄養教育・食育実践マニュアル.第一出版,2011.

吉田勉 監修:「わかりやすい食品機能栄養学」.三共出版,2010.

平井 しおり管理栄養士
平井 しおり管理栄養士

2013年に管理栄養士資格取得後、保育施設に勤務、栄養相談などに従事。

現在は「イマカラ」にて、栄養とダイエットに関する科学的根拠に基づいた情報を発信しています。