投稿日: 2020.10.30 | 最終更新日: 2024.03.22

果物は太る?ダイエット中に太らないおすすめフルーツの選び方・食べ方を解説

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果物は太る?

果物は健康的なイメージがある一方、甘味もあり、ダイエット中は食べてもいいか迷う人も多いのではないでしょうか?

この記事では、ダイエットに対する果物の影響と、太らないための果物の適量、おすすめの選び方や食べ方を解説します。

身近な果物のカロリーも一覧で紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。

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果物は太る?

果物は太る?

甘味のある果物類は太ると思われがちですが、ほかの食品と比較してダイエットの妨げになりやすかったり、肥満につながりやすかったりという事はあるのでしょうか?

果物を食べて太るかどうかは、果物ごとのカロリーと、食べる量がポイントです。
また、身近な果物のカロリーについて、一覧で紹介します。

カロリーと量がポイント

果物に限らず、食べ物全般において、太るかどうかはその食品の持つカロリーと、食べる量が問題となります。

一般的には、「太る」とは体脂肪が増えること、「ダイエット」は余分な体脂肪を減らすことを指します。
食事からの摂取カロリーが消費エネルギーを上回ると体脂肪が増え、下回ると体脂肪が減っていきます。

そのため、「食べたら太る食べ物」というものは存在しません。
重さあたりのカロリーが高い食べ物は摂取カロリーを増やしやすいという事はありますが、あくまで食事全体からのカロリー摂取が重要です。

果物に関しては、野菜に比べればカロリーが高くなりやすく、お菓子類と比べるとカロリーは低く抑えられる食品です。
そのため、ダイエット中は避ける必要があるというほどではなく、適量範囲であれば食べても問題はありません。

また、「果物に含まれる糖類はお米やパンに含まれる糖類よりも太りやすい」などといわれることもあります。

これは、米や小麦などの穀類に含まれる糖類のほとんどがブドウ糖で構成されているのに対し、果物に含まれる糖類はブドウ糖と果糖によって構成されている…といった、糖の組成の違いによるものです。

ブドウ糖と果糖では吸収と代謝の過程が異なるため、食後の血糖値の上がり方や体内での動きの違い(ブドウ糖は血糖値を上げる、果糖は血糖値を上げにくいが摂りすぎると血中中性脂肪を上げる)があります。

しかし、「太る=体脂肪が増える=摂取エネルギーが余る」ことに関しては、果糖もブドウ糖も重さあたりのエネルギーは同じ(1gあたり4kcal)であり、太りやすさに違いはありません。

身近な果物のカロリー一覧

では、果物類はどのくらいカロリーがあるのでしょうか?

比較的食べる機会の多い果物類を「カロリーの低い順」で紹介します。

身近な果物のエネルギー(100gあたり)

食品名 カロリー(エネルギー)
いちご 31kcal
もも 38kcal
38kcal
グレープフルーツ 40kcal
スイカ 41kcal
オレンジ 48kcal
みかん 49kcal
グリーンキウイ 51kcal
りんご 53kcal
パイナップル 54kcal
ぶどう 58kcal
ゴールドキウイ 63kcal
マンゴー 68kcal
バナナ 93kcal

文部科学省:「食品成分データベース:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」より作成

同じく食品成分表に載っているチョコレート(554kcal/100g)やプリン(126kcal/100g)のような菓子類に比べると、果物はどれもカロリーは低めです。

とはいえ、カロリーがないわけではないので、食べすぎれば摂取カロリーの過剰につながります。

また、果物にはたんぱく質や脂質が含まれていないため、食事における果物の割合が極端に多いと、体に必要な栄養素が不足し、体調不良の原因になります。

日常的な消費カロリーや摂取カロリーは人それぞれ異なるため、「ここまで食べても大丈夫」という量を明確に数値として示すことはできません。
カロリーの取りすぎや栄養バランスの偏りを招かない簡単な方法としては、

  • いつも間食として食べているお菓子類を同じ量の果物に置き換える
  • 重さあたりのエネルギーがより低い果物を選ぶ

…などの方法が挙げられます。

健康・ダイエットにいい果物の適量

果物の適量

果物はおいしいだけでなく、必須栄養素であるビタミンCやカリウムの供給源となる重要な食品でもあります。

そのため、バランスのとれた食事のために適量の摂取が推奨されており、「食事バランスガイド」では、1日あたりの果物は200g程度が適量とされています。

200gの果物からの摂取エネルギーは100~150kcal程度です。

1日あたり100~150kcal程度であれば、ダイエット中においても果物が原因のエネルギー摂取過剰にはつながりにくいですし、間食にした時も食べ応えがあるのではないでしょうか?

※もともとの間食が100~150kcalよりも少なかった場合には、摂取エネルギーが増えてしまうので、そのほかの「食べすぎになっている原因」を見直す必要があります。

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太らないフルーツの選び方・食べ方

太らない果物の選び方・食べ方

「果物」といっても、食事としてとるときのスタイルはさまざまで、量に対するカロリーも異なります。

  • 生の果物
  • 冷凍フルーツ
  • ドライフルーツ
  • シロップ漬け缶詰め
  • フルーツジュース
  • フルーツを使用したスイーツ

ダイエット中においては、果物はなるべく加工せず、「果物そのもの」を食べるようにするのが余分なエネルギー摂取につながりにくく、おすすめです。

太らないためのフルーツ及びフルーツ加工品の選び方・食べ方を解説します。

缶詰より生のフルーツを選ぶ

ダイエット目的では、缶詰のフルーツではなく、生のフルーツを選ぶようにしましょう。

「フルーツ缶詰」は皮むきも必要なく、日持ちもするため便利ですが、シロップ漬けになっているために重さあたりのエネルギーは高めになります。

  • みかん(薄皮むき・生)…49kcal/100g
  • みかん缶詰…63kcal/100g
  • パイナップル(生)…54kcal/100g
  • パイナップル缶詰…76kcal/100g
  • もも(生)…38kcal/100g
  • もも缶詰…82kcal/100g

シロップ漬けの缶詰では、生の果物の1.5~2倍程度のカロリーになっています。

とはいえ、砂糖や生クリームをたっぷり使ったスイーツ類と比較した場合には、量あたりのカロリーは低く抑えられることも少なくありませんので、使いどころを見極めましょう。

冷凍フルーツ・ドライフルーツは砂糖不使用を選ぶ

冷凍フルーツやドライフルーツは製品によって砂糖を加えたものと加えていないものがありますので、余分なカロリー摂取を避けられる「砂糖不使用」のものを選びましょう。

砂糖不使用であれば、カロリーの上乗せはなく、生の果物と同じように取り入れて問題ありません。
ドライフルーツは水分が抜けた分重さあたりのカロリーは高い点だけ注意しましょう。

いずれも生の果物よりも日持ちがするのも魅力といえそうです。
アイスクリームの代わりに冷凍フルーツ、スナック菓子の代わりにドライフルーツとすれば、ダイエットとしても、栄養バランスとしても望ましい選択肢といえます。

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ジュースより固形のものを選ぶ

フルーツ100%のスムージーは、生の果物と全く同じものではないと考えましょう。

果物の果汁だけでなく、果肉も丸ごと使ったスムージーの場合、ビタミンやミネラルといった栄養面では生の果物とほとんど同じと考えることができます。
しかし、ダイエット中の食事としては、液状になっていることで噛む必要がなく、流し込めてしまうため、その魅力は半減。
ダイエットで果物を取り入れるときには、しっかり噛んで食べたいですね。

高カロリーなスイーツに注意

果物そのものはダイエットに適した食品のひとつといえますが、果物を使ったケーキやゼリーなどはダイエット向きとは言えません。

チョコレートケーキやチーズケーキに比べれば、フルーツを使ったケーキは比較的カロリーを抑えられますが、それでもスポンジやクリームのカロリーが多く、果物そのものと同じように考えることは難しいでしょう。

「果物だから太らない」という事はないので、食事全体のカロリーを調整しながら、適量範囲で楽しむようにしたいですね。

 まとめ

果物は生の場合には比較的カロリーの低い食品であり、お菓子類に代わる間食として取り入れることは、ダイエットの成功のためにとてもよい取り組みといえそうです。
とはいえ、太らないために大事なのは「果物を食べること」ではなく「摂取エネルギーを抑えること」。
取り入れ方に気を付けながら、上手に果物を活用してくださいね。

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参考文献

文部科学省:「食品成分データベース:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

社団法人日本栄養士会監修:「食事バランスガイド」を活用した栄養教育・食育実践マニュアル.第一出版,2011.

厚生労働省e-ヘルスネット:「果物」

平井 しおり管理栄養士
平井 しおり管理栄養士

2013年に管理栄養士資格取得後、保育施設に勤務、栄養相談などに従事。

現在は「イマカラ」にて、栄養とダイエットに関する科学的根拠に基づいた情報を発信しています。