投稿日:2021.02.11 | 最終更新日:2023.08.16

子供にチョコレートを与えていいのは何歳から?時期と目安を解説

子供にあげるのを悩む食品はいくつかありますが、チョコレートもそのひとつではないでしょうか?

チョコレートを乳幼児にあげないほうがいい理由はどんなものでしょうか?
乳幼児期の食事の特徴とチョコレートの性質から、食べさせていい時期の目安のほか、チョコレートを食べたがったときの代替案について考えてみました。

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チョコレートケーキを食べる子ども

子供にチョコレートを食べてさせていいのは何歳から?

チョコレートを食べさせていい年齢などについて、明確な線引きができるガイドラインのようなものはありません。

あえて線引きをするとすれば、離乳食を終えてしばらくたち、大人の食事に近いものを食べられるようになってくる「3歳以降」をひとつの目安にすることができるのではないでしょうか。

乳に対してアレルギーがある場合を除き、チョコレートは特筆して窒息のような事故や、体調不良につながりやすい食品ではありません。
そのため、意図せず3歳以前の早い時期に食べてしまった場合でも、さほど心配をする必要はありません。

(※一部のチョコレート菓子にはコーティング等によりのどに詰まりやすい形状のものもあるため、個別に注意が必要です)

チョコレートが乳幼児に不向きな理由

チョコレートには子どもの体に悪いものが含まれている…ということはありませんが、

  • 体に必要な栄養素の摂取源にならない
  • 砂糖・脂質が多く高カロリー
  • 強い甘味がある

…といった特徴から、乳幼児期にすすんで食べさせるものではないことは確かです。

栄養素の摂取源にならないため

乳幼児期は必要な栄養素量・食事量に対して体が小さく、1日3回の食事+間食で必要な栄養素を摂取しています。
そのため、乳幼児期のおやつ(間食)は大人のおやつ(間食)とは異なり、楽しみとしてだけではなく、食事の一部として必要な栄養素が取れることが求められます。

チョコレートは「お菓子」に分類され、あくまで「嗜好品」であり、幼児期に摂取したい栄養素の摂取源としてはあまり役立ちません。

幼児期のおやつに適した食品について詳しく解説した記事はこちら

砂糖・脂質が多く高カロリーであるため

チョコレートは砂糖や脂質を多く含み、少量でも高カロリーな食品です。

食品名 100gあたりのカロリー
ミルクチョコレート 550kcal
ホワイトチョコレート 588kcal

そのため、食べすぎや習慣的な摂取は摂取カロリーの過剰を介して肥満につながる恐れも。
小児期の肥満は将来の生活習慣病のリスクとも関係するため、なるべく避けたいものです。

チョコレートは世代を問わず人気のお菓子であるからこそ、注意したいポイントです。

甘味が強いため

チョコレートは濃厚な甘味が特徴のお菓子です。

乳幼児期は味覚を作る時期にあたり、さまざまな食品の素材の味に触れてほしい時期です。
このときに、チョコレートの濃い味に慣れてしまうことは味覚形成に対して望ましいこととは言えません。

1歳、2歳の子どもがチョコレートを欲しがったときの対処法

ココア蒸しパン

周りの大人や年上のきょうだい、お友達がチョコレートを食べているのを見て、3歳未満の子供たちがチョコレートを欲しがるということは珍しくありません。

板チョコのようなチョコレートそのものはなるべく避けたいですが、子どもの食べたい気持ちにも寄り添ってあげたいですね。

そのような場合には、「チョコレート風味のなにか」「ココア味のなにか」のような、ココア成分が少なく甘味が優しいものがおすすめです。

1歳は「ココア味」ならOK

ココアはチョコレートの原料であり、ココアを取り入れたおやつは風味も近く、チョコレートの代替品にぴったりです。

具体的には、

  • 蒸しパン
  • ホットケーキ
  • クッキー

に、ほんのりチョコレート色がつく程度のココアパウダーを混ぜ込んで作ったものは離乳食の終わった頃から食べても問題ありません。

手作りで用意するほかに、市販の乳幼児向けお菓子にも、ココア味の商品が多数販売されています。

2歳は「チョコチップ」程度ならOK

2歳になってより多くの食べ物が食べられるようになってきたころには、チョコチップやトッピング程度のチョコレートを使ったもの(パンやクッキーなど)であれば、あまり気にせずに食べさせても問題ありません。

  • チョコチップ入りのパン
  • チョコチップクッキー
  • チョコレートソースをかけたホットケーキ

…など全体に対してのチョコレートの量が少ないため、食べたがるけどまだあまりあげたくない…というときの妥協案に適しています。
食品として甘さが控えめになるように調製・選択してあげられるとベストです。

まとめ

子どもとチョコレートに関して、栄養の面では食べさせる必要性はないため、欲しがらないのであれば特にあげる必要はありませんが、あまり神経質に「絶対に食べてはいけないもの」としてしまうのも望ましくありません。

食べたいのに自分だけ食べさせてもらえない、となると、かえって食べられる年齢になったときにチョコレート(または菓子類)に対しての執着が強くなったり…といったことも考えられます。

ほんのりチョコ風味のものを取り入れたり、食べる量を決める、食べた後はしっかり歯磨きをする…など、ルールやお約束を取り入れながら、柔軟に対応するのがよいのではないでしょうか。

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参考文献

文部科学省:「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

平井 しおり管理栄養士
平井 しおり管理栄養士

2013年に管理栄養士資格取得後、保育施設に勤務、栄養相談などに従事。

現在は「イマカラ」にて、栄養とダイエットに関する科学的根拠に基づいた情報を発信しています。