2021.02.18

子どもの肥満が心配…健康的に肥満解消するには?|管理栄養士執筆

ムチムチの小さい子はかわいい…ですが、子どもの肥満は将来の生活習慣につながる恐れも。
なるべく早い段階で改善に取り組みたいものですが、具体的にはどのように始めればいいのでしょうか?

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子どもと体重計

 

もしかして肥満?子供の肥満の考え方

 

大人の場合、肥満の判定には「BMI」が用いられますが、一般的に幼児に対しては男女別の幼児(1~6歳)の身長体重曲線を用いて、肥満度の判定を行います。
男女ともに±15%までがふつう、+15%を超えるとふとりぎみ、ややふとりすぎ、ふとりすぎなどと判定されます。(-15%を下回るとやせ、やせすぎの判定)

小学生になると学童の身長体重曲線を用いる必要があります。
学童の場合は±20%までが標準と判断されます。

【リンク】幼児用・学童用肥満度判定曲線(一般社団法人日本小児内分泌学会のページ)

 

ダイエットさせるべき?子供の肥満の対処法

 

大人がダイエットをする場合、第一の目標は「体重を減らすこと」になりますが、子どもも同じように考えることはできません。

子どもは体が大きく成長していく途中であり、基本的に栄養素やエネルギーが大人に比べると余分に必要な時期ですので、体重が減るほどのダイエットは成長に悪影響を及ぼします。

子どもの場合には、成長に伴って体重が「増えてはいるが、標準体重のラインに近づく」ように体重の増え方を抑えるという考え方をします。

子どもと大人の肥満解消の違い
そのため、短い期間ではなく、長期的に取り組む必要があります。

 

子どもの肥満改善のための食事・生活のポイント

 

では、具体的にはどう工夫すればいいのでしょうか?

肥満は、身体活動などによる消費エネルギーと成長に必要なエネルギーに対して、食事などから摂取するエネルギーが多すぎることが原因です。
よって、ダイエットのためには運動などによる消費エネルギーを増やすか、食事からの摂取エネルギーを減らすことが必要になります。

■食事のポイント
・お菓子や清涼飲料水を減らす
甘いお菓子や清涼飲料水は体の成長や健康維持に必要な栄養素は少なく、余分なエネルギー摂取になりやすい特徴があるため、食事の見直しでは最初に減らしたいポイントになります。

・野菜や果物、豆類、海藻類などの食品を増やす
野菜・果物・豆類・海藻類は量の割に低カロリーな食材です。
普段の食事の中で使う割合を増やすことで、摂取エネルギーを抑えながら食べ応えの確保にも役立ちます。

・塩分の高いもの、砂糖、油の強い物を減らす
砂糖や油をたくさん使ったものは単純にエネルギーが過剰になりやすい食品です。
塩分の高いものはごはんが進みやすく、食べすぎにつながりやすいという特徴も。
一切食べてはいけないということはありませんが、量と頻度に注意したいところです。

・よく噛んでゆっくり食べる
食べ物を食べてから血糖値が上がり脳が満腹を感じるまで、タイムラグがあることが知られています。
早食いは満腹を感じる前に食べすぎてしまうため、摂取エネルギー過剰の原因に。
噛み応えのある食品を取り入れることで、無意識に食べるスピードを抑えられます。

■運動のポイント
・体を動かす時間を毎日60分以上とる
家で過ごすことが多くなると、どうしても運動量が少なくなり、エネルギー消費も減ってしまいます。
文部科学省の「幼児期運動指針」によると、幼児期の運動の目安は1日あたり60分以上。
ハードなものである必要はなく、楽しく体を動かせるのが理想です。

■その他の生活習慣のポイント
・夜遅い時間の食事を減らす
・だらだら食いやながら食いをしない
不規則な食事は余分なエネルギー摂取の原因に。
1日3食+適量の間食を基本として、食事のリズムを作りましょう。

・座りっぱなしの時間を短くする
テレビ、タブレットは子どもが楽しめるコンテンツが多い一方で、長時間になると運動量が少なくなってしまう面もあります。
じっとしている時間ばかりにならないよう、時間の取り方を工夫してみるといいかもしれません。

・睡眠時間をしっかりとる(10時間以上)(睡眠不足は朝食の欠食や肥満の原因に)
睡眠不足は朝ごはんの欠食や生活リズムの乱れのもととなり、肥満の要因の一つになることが知られています。
また、1日の睡眠時間が10時間を下回ると、肥満になりやすいことも報告されており、一つの目安とすることもできそうです。

 

家族も一緒に生活改善を!

 

子どもの肥満の大きな要因に家族全体の生活習慣がかかわっているかもしれません。
不規則な生活リズムや間食の量や頻度を見直すことは、子どもだけでなく大人の肥満・生活習慣病予防にも重要なポイントです。

大人もより健康になるきっかけとも考えることができるので、家族みんなで取り組むのが理想的です。

まとめ 子供のころに身についた習慣が、大人になってからの健康をつくる

子どもの肥満は大人と比較して問題にされにくいですが、将来の健康を考えると早めの対策が重要です。
大人になってからも健康に過ごすため、いろいろなことを学習していく幼児期に、望ましい食事のとり方や生活習慣を作ってあげてはいかがでしょうか?

参考文献

・一般社団法人日本小児内分泌学会:「子どもの肥満」

・日本小児医療保健協議会 栄養委員会 小児肥満小委員会:「幼児肥満ガイド」

平井 しおり管理栄養士
平井 しおり管理栄養士

2013年に管理栄養士資格取得後、保育施設に勤務、栄養相談などに従事。

現在は「イマカラ」にて、栄養とダイエットに関する科学的根拠に基づいた情報を発信しています。