2020.01.23

豆乳=美容効果あり?豆乳の健康効果について|管理栄養士執筆

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女性と豆乳

豆乳といえば、ヘルシーなイメージを持っている人も多いはず。
女性ホルモンに似た働きをするという大豆イソフラボンによる「美容効果」や、大豆ペプチドなどの機能性成分による「健康効果」に注目が集まっています。
では、豆乳を飲むと美容や健康によいはたらきがあるのでしょうか?

機能性研究の報告などから整理して解説します。

大豆イソフラボンは女性ホルモンに似た働きをするから美容効果があるってほんとう?

大豆イソフラボンとは?

女性ホルモンに似た働きをする大豆イソフラボンは、大豆や豆乳を含む大豆製品に含まれるポリフェノールの一種で、ヒトの体内で女性ホルモンの「エストロゲン」と似た働きをする成分です。

そのため、閉経後のエストロゲン減少による更年期症状(ホットフラッシュなど)を緩和したり、骨からのカルシウム溶出を抑制する働きによって骨粗しょう症を予防するはたらきがあるといわれています。

大豆イソフラボンに美容効果はあるの?

肌荒れやニキビなど、肌の不調は様々ですが、原因の一つに「ホルモンバランスの乱れ」が考えられています。
女性は生理周期によってホルモンのバランスが変化しますが、その揺らぎによって肌荒れが起こっている場合もあるようです。

ホルモンバランスが乱れ、エストロゲンが不足している人が大豆イソフラボンを摂取することでホルモンバランスが整えられて肌荒れが改善する可能性が考えられています。
豆乳を飲むことで不足しているエストロゲンが補われれば、肌荒れ改善などの美容効果が得られるかもしれませんね。

肌荒れの原因がすべてエストロゲン不足とは限らない

とはいえ、肌の不調の原因は人それぞれ。
ホルモンバランスの乱れの人もいれば、化粧品との相性が悪い人も、栄養状態が原因となっている人もいるでしょう。
エストロゲン不足で肌荒れが起きている人は大豆イソフラボンや豆乳をとることで改善が見込めるかもしれませんが、残念ながら全員に当てはまるわけではありません。

豆乳(大豆製品)をとれば、どんな人の肌でもきれいになる、とは言い切れなさそうです。

豆乳は健康にいい?そのほかの機能性成分

豆乳や大豆製品には大豆イソフラボン以外にも健康機能が期待されている成分があります。

コレステロールを下げる大豆たんぱく

大豆たんぱくには血中コレステロールの低下作用が認められており、高コレステロール血症の予防、動脈硬化発症の予防の効果も期待されています。

善玉菌の栄養になるオリゴ糖

オリゴ糖は大豆に含まれる食物繊維の一種で、低カロリーで腸の善玉菌を増やす効果があるとされ、特定保健用食品(トクホ)にも活用されている成分です。

いずれも、効果に期待しすぎないことが大事

いずれの成分も、豆乳に含まれているものの、通常の食品として飲む程度では薬のような効果は期待できないと考えましょう。
習慣として飲むことで、長期的にみると少し差が出る…かも?というくらいの期待にとどめておくのがよさそうです。

機能性成分だけでなく豆乳の栄養素も活かしたい

健康機能が注目されがちな豆乳ですが、牛乳と同様にたんぱく質のとれる飲み物であること、牛乳と比較してコレステロール値が気になる人に適した特徴があるなど、機能性成分以外の魅力もポイントです。

豆乳の栄養素について詳しく解説した記事はこちら

→豆乳にはどんな栄養素があるの?

豆乳のダイエット効果について解説した記事はこちら

→豆乳を飲んでダイエットできる?効果と機能性

豆乳を飲むことによるメリットの大きさは人それぞれですが、自分の状況に応じて取り入れてみるのもおすすめです。

たくさんとればいい?サプリなどによる過剰摂取に注意

機能性が注目される大豆イソフラボンですが、過剰摂取による子宮内膜増殖症などの健康被害が報告されており、通常の食事を超えるような量の摂取には注意が必要です。

内閣府・食品安全委員会より大豆イソフラボンの安全な1日の摂取量の上限値は70~75mgと示されており、これは豆乳で300ml分に相当します。
普段の食生活に豆乳を取り入れるだけで十分な量が摂取できるので、いくら健康にいいからと言ってサプリメントまで飲むと過剰摂取になる恐れがあります。

豆乳などの食品からの摂取は問題ないとされていますが、厚生労働省が定める上限量を上回らない範囲で、上手に取り入れていきたいですね。

まとめ

豆乳をはじめとした大豆製品には、様々な機能が期待される成分があるのは事実ですが、いずれもその効果は万能ではなく、また速やかに・確実に効果が出るものというわけではありません。

「豆乳さえ飲んでいれば健康になれる・きれいになれる」というものではなく、バランスの取れた食事や十分な睡眠などを心がけたうえで取り入れるようにするのがよいでしょう。

参考文献

吉田勉 監修:「わかりやすい食品機能栄養学」.三共出版,2010.

内閣府 食品安全委員会:「大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A

国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所:「健康食品」の安全性・有効性(ダイズ、大豆オリゴ糖、ダイズイソフラボンについて)

平井 しおり管理栄養士
平井 しおり管理栄養士

2013年に管理栄養士資格取得後、保育施設に勤務、栄養相談などに従事。

現在は「イマカラ」にて、栄養とダイエットに関する科学的根拠に基づいた情報を発信しています。