2020.01.16

豚肉にビタミンが豊富って知ってた?簡単レシピも紹介|管理栄養士執筆

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豚肉と野菜の組み合わせ

豚肉の栄養といえば「たんぱく質」がメインです。
でも実は、豚肉はビタミンが豊富な食材でもあるのです。

「ビタミン」というと野菜やくだものをイメージしがちですが、実はそれは間違い。
豚肉に豊富なビタミンのはたらきと、おすすめの組み合わせを紹介します。

豚肉に多いビタミンって何?

ビタミンはぜんぶで13種類。

豚肉を含む肉類全般に多いビタミンとしては、

■ビタミンB1…糖質エネルギーの代謝に関与
■ナイアシン…炭水化物、たんぱく質、脂質のエネルギー代謝に関与
■ビタミンB…たんぱく質・アミノ酸の代謝と免疫系の維持に関与
■ビタミンB12…赤血球のヘモグロビン産生に関与
があげられます。

中でも、豚肉に特に多く含まれているビタミンが、「ビタミンB1」です。

ビタミンB1が豊富ってどのくらい?
■ほかの食品、食事摂取基準との比較
食品名 ビタミンB1含有量 1食あたり含有量
豚ヒレ(生) 1.32㎎/100g 1.98㎎(カツ1人前:150g)
豚バラ(生) 0.51㎎/100g 0.41㎎(炒め物1人前80g)
たらこ(生) 0.71㎎/100g 0.04㎎(1切れ:5g)
ごま(いり) 0.49㎎/100g 0.01㎎(小さじ1:3g)
玄米(生) 0.41㎎/100g 0.31㎎(1/2合:75g)

文部科学省:「食品成分データベース:日本食品標準成分表2015年版(七訂)」より作成

※横スクロールで表全体の確認が可能です。

豚肉はグラムあたりで比べても、1食に使う量で比べてもトップレベル。
含有量が多いうえに1回に使う量も少なくないため、優秀な摂取源といえますね。

■食事摂取基準(ビタミンB1推奨量)
男性 女性
18-49歳 1.4㎎ 1.1㎎
50-69歳 1.3㎎ 1.0g
70以上 1.2㎎ 0.9㎎

厚生労働省:「日本人の食事摂取基準(2015年版)」より作成

※横スクロールで表全体の確認が可能です。

食事摂取基準の推奨量と比較しても、豚ヒレであれば100gで1日に必要な量をカバーできてしまうほどです。
(補足:豚肉以外からの食品からも摂取することができますので、毎日必ず豚肉を食べる必要があるわけではありません)

ビタミンB1のはたらき

ビタミンB1は「糖質(≒炭水化物)のエネルギー代謝」に関与しているビタミンです。

たとえて言うならば、ごはん(糖質)だけを食べていても、ビタミンB1がなければ体がエネルギー源として使えないということ。
かつて日本ではビタミンB1不足による欠乏症「脚気(かっけ)」がよくみられていました。

補足:脚気…ビタミンB1欠乏により倦怠感や食欲不振、むくみ、低血圧や麻痺などの症状を示す。
江戸わずらいともよばれ、昭和初期まで多数の患者が存在したといわれている。

糖質の摂取量が多くなったり、運動などでエネルギー消費が大きい人ではビタミンB1の必要量が増えることが分かっています。

豚肉のビタミンはどの部位に多い?

赤身により多い傾向

豚肉に特徴的なビタミンB1は主に「赤身部分」に存在します。
そのため、ビタミンB1は「赤身の割合が多い部位」ほど多く含まれています。

具体的には、ヒレやモモにはビタミンB1が豊富。(ヒレ=1.32㎎/100g、脂身付きモモ=0.90㎎/100g)
反対に、ばら肉などの脂身が多い部位はあまり多くはありません。(バラ=0.51㎎/100g)

とはいえ、どの部位を選んでもすべての食品の中では豊富に含まれているといえるレベルなので、食事メニューに合わせて選んでOKです。

豚肉+にんにく=スタミナには根拠あり?ビタミンを生かす組み合わせ

豚肉とにんにく・ニラの組み合わせは、「スタミナメニュー」としてよく売り出されています。
確かに、しっかり味の炒め物になっていて、ご飯の上に乗っていることも多いこの組み合わせは、元気の出る味ですね。
でも、豚肉とニラ・にんにく・ごはんの組み合わせは、味だけでなく栄養学的にも「スタミナメニュー」といえるのです。

にんにくなどに含まれるアリシンのはたらき

豚肉に豊富なビタミンB1は、炭水化物をエネルギーにするはたらきを助けています。
つまり、炭水化物を豊富に含むごはんと一緒に食べることで効果を発揮します。

また、にんにくやニラに含まれている「アリシン」という成分にはビタミンB1と結合し、体内に吸収しやすくしてくれるはたらきがあります。

豚肉のビタミンB1を助けるにんにく・ニラのアリシンと、エネルギー源となる炭水化物をとることで、体は炭水化物のエネルギーをより使いやすい状態になります。

元気を出したいときに豚肉・にんにく・ニラが入ったスタミナメニューを食べるのは、正解だったといえますね!

豚肉のビタミンを生かす!かんたん豚肉レシピ

スタミナメニュー!豚ニラ炒め

豚ニラ炒め

【材料】2人分

豚肩ロース肉(薄切り) 200g
もやし 1袋(200g)
ニラ 1/2束(50g)
にんにく  ひとかけ(5g)
チューブでも可
鷹の爪  ひとつまみ(1g)
ラー油少々でも可
ごま油 大さじ1(12g)
ひとつまみ(0.5g)
こしょう 2~3ふり
醤油 大さじ2(30g)
砂糖 小さじ2(8g)
大さじ1(15g)
みりん 小さじ2(10g)
片栗粉 小さじ1(5g)

※横スクロールで表全体の確認が可能です。

【作り方】
1. にんにくはすりおろしかみじん切りにする。にらは5㎝幅に切る。調味料は混ぜておく。
2. フライパンにごま油、にんにく、鷹の爪を入れて熱し、香りが出たら豚肉を加えて炒める。
3. 豚肉の色が変わったらもやしとニラを加え、塩コショウを振る。
4. 全体がなじんだら調味料を加え、煮立ってとろみがついたらできあがり。

【栄養価】
1人分387kcal たんぱく質20.6g ビタミンB1 0.70mg

糖質をエネルギーに変えるビタミンB1が豊富な豚肉、
ビタミンB1の吸収をよくするアリシンを含むにんにくとニラを合わせたスタミナ炒めです。
ごはんに乗せるのもおすすめです。

参考文献

文部科学省:「食品成分データベース:日本食品標準成分表2015年版(七訂)」

吉田勉 監修:「わかりやすい食品機能栄養学」.三共出版,2010.

厚生労働省:「日本人の食事摂取基準(2015年版)」

厚生労働省:「日本人の食事摂取基準(2015年版)策定検討会」 報告書

平井 しおり管理栄養士
平井 しおり管理栄養士

2013年に管理栄養士資格取得後、保育施設に勤務、栄養相談などに従事。

現在は「イマカラ」にて、栄養とダイエットに関する科学的根拠に基づいた情報を発信しています。