2019.04.19

オリーブオイルは健康的ってホント?栄養とダイエット効果について

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オリーブオイル

オリーブオイルは油の中でも健康的なイメージがありますよね。
でもそれって、なんででしょうか?
身近な油との違いから、オリーブオイルと健康の関係を見ていきましょう。

健康や美容以外にも、ダイエットに効果的という話もありますが、実際、オリーブオイルを使うことはどのようなメリットがあるのでしょうか?

オリーブオイルはどんなもの?

オリーブの果汁からとった油

そもそもオリーブオイルとはどんな油なのでしょうか。
オリーブオイルはその名の通り、オリーブの実から取り出した油のことです。
原料であるオリーブの実を砕いて搾ると、油分を多く含んだ果汁を取り出すことができます。
搾った果汁を静かに置いておくと、果汁の上部に浮かんできます。
その油分だけをを分離したものがオリーブオイルと呼ばれるものです。

オリーブオイルにはその製造過程や風味によっていくつかの等級に分けられます。
日本で多くみられる種類としてはヴァージンオリーブオイル、ピュアオリーブオイルがあります。

ヴァージンオリーブオイル

搾った果汁からとれた油をヴァージンオリーブオイルといい、そのうち味や香りに欠陥が一つもなく、最高品質のものをエクストラヴァージンオリーブオイルといいます。

ピュアオリーブオイル

ヴァージンオリーブオイルのうち、品質の悪いものを精製した精製オリーブオイルと、中程度の品質のヴァージンオリーブオイルをブレンドしたものをピュアオリーブオイルといいます。
エクストラヴァージンオリーブオイルと比較するとかなり価格が下がります。

お好みで使い分けても

エクストラヴァージンオリーブオイルではオリーブの果実のフルーティーな香りや風味があるため、調味料としても使われるという点がサラダ油などの一般的な油と異なるところと言えるでしょう。

オリーブの産地や収穫時期、搾り方などによって風味が変化するといわれていますので、お好みの製品を探すのもいいですね。
日本国内にもオリーブの生産地があり、香川県の小豆島が国内の産地として有名です。

オリーブオイルの栄養効果

健康効果や美容効果が注目されているオリーブオイルですが、まずは基本的な栄養成分から見てみましょう。
比較対象として、同じ植物性油脂のサラダ油と、動物性油脂のバターの栄養成分も掲載します。

オリーブオイル サラダ油(調合油) バター
エネルギー 921kcal 921kcal 763kcal
炭水化物 0g 0g 0.2g
タンパク質 0g 0g 0.5g
脂質 100g 100g 83.0g
飽和脂肪酸  13.29g 10.97g 52.43g
一価不飽和脂肪酸 74.04g 41.10g 18.52g
多価不飽和脂肪酸 7.24g 40.94g 2.05g
コレステロール 0㎎ 2㎎ 220㎎
ビタミンE 7.4㎎ 12.8㎎ 1.4㎎

※横スクロールで表全体の確認が可能です。

油の中でも低カロリーなわけではない

エネルギー(カロリー)はどの脂とも大きくは変わらず、100gあたり921kcalです。
(バターは乳成分等が含まれているため少し変わります)

体に悪影響を及ぼしにくい一価不飽和脂肪酸が豊富

オリーブオイルをはじめとする植物油は動物性油脂と比較すると一価不飽和脂肪酸(オレイン酸)が豊富な点が最大の特徴です。

オレイン酸は多価不飽和脂肪酸に比べると酸化によるダメージをうけにくく、
また、飽和脂肪酸に比べると血中コレステロール値を悪化させない性質があるため、
肉類や乳製品に含まれる飽和脂肪酸に比べて生活習慣病などにつながりにくい油といえます。

バターの代わりにオリーブオイルを使うのは健康的なアレンジといえそうですね。

ただ、日常的に使うことの多い植物油(サラダ油)とオリーブオイルを比較した場合では、大きな差はなさそうです。
そのため、いつものサラダ油をオリーブオイルに変えること自体にはあまり意味はないかもしれません。

便秘解消に効果があるかも

さらに、オレイン酸は小腸で吸収されず大腸まで届いて腸管を刺激するといわれ、便秘解消の手助けになります。

ビタミンEが酸化を防ぐ

きわめて多いとまでは言えませんが、ビタミンEを豊富に含むのも特徴です。
ビタミンEは強い抗酸化作用を持ち、脂質を酸化から守り、細胞の老化を防ぐ機能があります。
オリーブオイルには美肌効果があるといわれているのはこのためと考えられます。

オリーブオイルでダイエット?

スプーン1杯のオリーブオイルでダイエット

油でダイエットできるの?

書籍やテレビ番組、ネットメディアではこのような機能を持つオリーブオイルを使ってダイエットをしようという試みが多くみられます。
健康機能があるとはいえ、高カロリーな油であるオリーブオイルでダイエットが可能なのでしょうか?

主な方法はアメリカで注目された手法を使ったもので、食間にオリーブオイルを大さじ1.5~3.5を1日3回に分けて飲むというものです。
オリーブオイルを使うダイエット法では脳に働きかけて低い体重を適正な体重と覚えさせ、食欲をコントロールするといった仕組みが説明されていますが、正直このような説明には疑問を持たざるを得ません。

食欲不振状態にするのが本質のようです

いくつかの手法を調べてみましたが、オリーブオイルダイエットの手法はオリーブオイルを飲むことによって食欲を低下させることが本質となるようです。
油の多い食品を食べた後、胸やけや食欲不振などを経験したことのある人は多いのではないでしょうか。
油脂は食品成分の中でも消化しにくいものであり、多量に食べると胃や腸に負担をかけ、胃もたれなどの不調を起こしやすくなります。

オリーブオイルを食間(空腹時)に飲むことで、胃もたれやそれに伴う食欲不振に近い状態を作り出し、その後の食事量が減るということが本質ではないかと思われます。
油を単体で飲むことで気分が悪くなる人も多く、だれにでもおすすめできる方法とは言えなさそうです。

健康的といえど、やはり高カロリー

もともとオリーブオイルはエネルギー(カロリー)が高い食品のため、1日大さじ1.5杯(18g)でも約165kcalをとることになります。

いくらオリーブオイルが健康的と言っても、油を摂取する分摂取エネルギー(カロリー)は大きくなりますし、その分ほかの栄養素が少なくなることも覚えておきたいところ。
タンパク質やビタミン類などの栄養素が不足すると、かえって体調不良をおこしたり、太りやすい体になってしまったりといった影響が考えられます。

野菜たっぷりの食事にオリーブオイルを使うことで満足度アップ

食事量が減らすのが目的ならば、野菜などの水分・食物繊維の多いかさばる食品をたくさん食べたほうがビタミン類やミネラルも取れて健康的といえます。

もちろん、そのような食事に適量のオリーブオイルを使うのは全く問題ありません。
取りすぎや食事の偏りに気をつけつつ、上手に取り入れるのがいいですね。

オリーブオイルの効果的な使い方

油の使い道…というと、揚げ物や炒め物の調理の時に使うのが一般的です。
オリーブオイルはその風味から、加熱用以外につかうのもおすすめです。

手軽にできる活用法と食材の組み合わせを紹介します。

保存は常温の暗いところで

活用法とは違いますが、オリーブオイルは冷蔵すると固まってしまうので常温で保存しましょう。
ただし、光や熱によって徐々に酸化してしまうため、戸棚の中など、光が入りにくい、涼しいところで保存しましょう。

スパイスやハーブを組み合わせてフレーバーオイルに

オリーブオイルは比較的加熱しても劣化しにくい油ですが、加熱せず食べるほうがよりおすすめです。
そのままのオリーブオイルを使った料理の代表的なものに、トマトとバジル、モッツァレラチーズをオリーブオイルと塩で味付けしたカプレーゼがありますが、この時のオイルをフレーバーオイルにするだけでハーブやスパイスの香りが加わり、風味豊かな味わいに。
市販のハーブオイルもありますが、生のハーブで作る手作りの方法も後ほど紹介します。

バターなどの代わりに使う

バターはとてもおいしい油脂ですが、飽和脂肪酸の割合が多く、血中の悪玉コレステロールを増やしてしまうため、取りすぎは避けたいもの。
そこでバターなどの動物性油脂の代わりにオリーブオイルを使用することで、より健康的な食事にすることができます。

オリーブオイルを取り入れたレシピ紹介

ここまでで紹介したポイントを踏まえて、オリーブオイルを活用したレシピを紹介します。
オリーブオイルを使うと食卓が一気に華やかになるので、ぜひ活用してみてくださいね。

見た目も味もおしゃれなハーブオイル

ハーブオイル

【材料】

密閉できるガラス瓶 1個(100~150ml)
オリーブオイル 100~150ml
にんにく 1かけ
唐辛子(鷹の爪) 1本
ローズマリー(枝) 2本

※横スクロールで表全体の確認が可能です。

【作り方】
1. ガラス瓶の入るサイズの鍋に水とガラス瓶・フタを入れて火にかけ、沸騰させて5分煮て殺菌します。火を止めたらトングなどで取り出し、キッチンペーパーに口を下にして置き、乾かします。
2. ローズマリーは水洗いしてよく水気をふきます。
3. にんにくを薄切りにし、ローズマリーと唐辛子とともにガラス瓶に入れます。
4. ガラス瓶の内側に水滴がないことを確認し、ハーブ類がしっかり浸るようにオリーブオイルを注ぎ入れます。
5. 2週間ほど漬け込んだらハーブ類を取り出して完成です。

【栄養価】大さじ1杯あたり110kcal

見た目にもきれいな手作りのハーブオイルです。
パスタなどの仕上げの風味付けや、塩や酢と合わせてサラダにかければドレッシング風にも楽しめます。
このほかにもタイムやディル、バジルなどのお好きなハーブを組み合わせてもいいですね。

2週間から1か月ほどで使い切るようにすると、衛生面からも安心です。

おつまみ風オリーブオイルクッキー

チーズとブラックペッパーのクッキー

【材料】(20枚分)

薄力粉 120g
粉チーズ 20g
砂糖 20g
あらびき黒コショウ 小さじ1/2
ひとつまみ
オリーブオイル 40g

※横スクロールで表全体の確認が可能です。

【作り方】
1. オーブンは170度に予熱しておく。
2. オイル以外の材料を袋に入れてよく振り混ぜる。(ボウルに入れて泡だて器などで混ぜてもいい)
3. オリーブオイルを入れてよく混ぜ、ひとまとまりになったら取り出す。
4. 天板にオーブンシートを敷き、おおよそ直径4㎝厚さ1㎝に成型して並べる。
5. 170℃のオーブンで15分ほど焼く。

【栄養価】1人分5枚 199kcal

普通の甘いクッキーにはよくバターが使われていますが、こちらはオリーブオイル風味のおつまみ風クッキーです。
おやつにも、お酒のおともにもいいですね。

エビとブロッコリーのペペロンチーノ風

エビとブロッコリーのペペロンチーノ風

【材料】(2人分)

エビ 150g
ブロッコリー 1/2株(150g)
オリーブオイル 大さじ1(12g)
にんにく 1かけ(5g)
唐辛子(鷹の爪) ひとつまみ
少々(1g)
こしょう 少々(2振り)

※横スクロールで表全体の確認が可能です。

【作り方】
1. ブロッコリーは一口大に切って沸騰したお湯で2~3分ゆでる。
2. エビは軽く洗っておく。にんにくはみじん切りにする。
3. フライパンにオリーブオイルとにんにく、唐辛子を入れて火にかける。
4. 香りが出たらエビを入れて炒め、7割火が通ったらブロッコリーを加えて混ぜながら炒め、塩とこしょうで味を調える。

【栄養価】1人分150kcal

健康に良いと注目されている地中海料理風に、低カロリーなエビとブロッコリーを組み合わせてヘルシーに仕上げました。
ごはんのおかずにも、このままパスタの具にしてもいいメニューです。

ハーブオイルを使うのもおすすめです!

バランスよく、食べ過ぎには注意

さまざまな栄養効果がうれしいオリーブオイルですが、油脂であるため高カロリーな点には気を付けましょう。
食べすぎや栄養バランスの偏りには気を付けつつ、いいところを取り入れていきたいですね。

参考文献

文部科学省:「食品成分データベース:日本食品標準成分表2015年版(七訂)」

厚生労働省:「日本人の食事摂取基準(2015年版)策定検討会」 報告書

公益財団法人 長寿科学振興財団 健康長寿ネット:「便秘予防の食事レシピ」