
ここ数年で商品数が増えてきた無糖の「炭酸水」。
ダイエットに効果アリ、とのうわさもありますが、ダイエット中に取り入れるメリットがあるのでしょうか?
炭酸水の特徴から、ダイエットへ取り入れる利点について紹介します。
Contents
ダイエットに炭酸水。メリットはある?
ダイエットの原則はカロリーの収支
ダイエット=体脂肪を減らすためには、運動や基礎代謝による消費エネルギーよりも、食事などからの摂取エネルギーを小さくする必要があります。
体脂肪を減らすためのダイエットとカロリーについて詳しく解説した記事はこちら |
ダイエット中に炭酸水を取り入れることで、
・消費エネルギーを増やす
・摂取エネルギーを減らす
いずれかにつなげることができれば、ダイエットに効果アリ、といえそうです。
ゼロカロリーの飲み物という点が最大の魅力
炭酸水の最大のメリットは、「水と同じゼロカロリー」でありながら、「炭酸の風味でスッキリ飲める」というところ。
コーラやサイダーといった炭酸入り清涼飲料水では、飲む習慣ができると摂取エネルギーをじわじわ上げる要因になりますが、カロリーのない炭酸水なら、余分なエネルギー摂取の心配がありません。
もちろん普通の水でもいいのですが、普通の水では味気なくて…という人にも、炭酸の風味で飲みやすいのが魅力ですね。
満腹感を感じやすいかも?
また、炭酸水は胃の中でも炭酸ガスが発生するので、おなかが膨れた感覚を感じやすいとも言えます。
お腹が膨れやすくなれば、少な目の食事量でも満足しやすく、ダイエットの手助けになりそうですね。
とはいえ、ダイエットに効果があるかといえばそこまでではなく、満腹感は感じやすくなったとする研究報告がある一方で、食事の摂取量は変わらなかったとする報告もあるようです。
便秘解消にいいかも?
ダイエット中は食事量が減ることから、便秘に悩む人も少なくないようです。
便秘の解消方法のひとつとして、腸に刺激を与えるというものがあります。
不溶性食物繊維がこの方法の代表格ですが、炭酸のような刺激物も腸を刺激してくれます。
便秘解消のためには水分補給も欠かせないので、便秘気味の人は水分+炭酸の刺激を取り入れてみるといいかもしれませんね。
利点を生かした使い方
1日を通した水分補給に、ゼロカロリーの飲み物として
ダイエットといえば食べ物に意識が行きがちですが、飲み物からの摂取エネルギーは意外とばかにならないものです。
毎日の飲み物としてカロリーのある飲み物が習慣化していた人の場合、飲み物をゼロカロリーのものに切り替えるだけでも、ある程度の摂取エネルギーのカットが可能です。
1日1本のコーラ→炭酸水で32日で体脂肪1㎏に相当
例えば、毎日500mlペットボトル1本のコーラを飲んでいた人の場合。
コーラからの摂取エネルギーは1日あたり230kcalとなりますが、これを炭酸水に切り替えれば、1日あたり230kcalをカットできることになります。
体脂肪1㎏に相当するエネルギーは7200kcal。
1日あたり230kcalをカットできた場合、32日間で体脂肪1㎏に相当するエネルギーをカットできることになります。
炭酸水をダイエットに取り入れるときの注意点
炭酸水そのものにやせる効果はない
炭酸水はダイエット中に取り入れるメリットはあるものの、炭酸水そのものに体脂肪を減らすはたらきがあるものではありません。
「炭酸水を飲んでさえいればやせる」「炭酸水を飲めば飲むほどやせる」といったものではないのです。
大事なのは、炭酸水を取り入れることで、食事内容を変え、摂取エネルギーのカットにつなげること。
あくまで余分なエネルギー摂取につながらない食品のひとつとして取り入れましょう。
血行促進などの効果はない
炭酸水に血行促進などのはたらきがあることで消費エネルギーが増えて痩せる、とする情報もありますが、これは誤りです。
炭酸含んだ温泉に浸かった部分の血管が拡張することなどは知られていますが、飲み物として飲んだ場合に、消費エネルギーが増えるといった変化が起こることは報告されていません。
「炭酸水を飲めば運動しているのと同じ効果がある」ということはありませんので、過信しないようにしましょう。
まとめ:基本的には「ゼロカロリーの飲み物」ということを活かそう
炭酸水は魔法のやせ薬にはなりませんが、カロリーのない飲み物としてダイエット中に取り入れたいもののひとつです。
シュワシュワした刺激で気分転換できる飲み物(しかもゼロカロリー!)として、食事や運動の見直しと合わせて、取り入れてみてくださいね。
参考文献 山城 秋美・加賀山 あかり・鈴木 裕一.飲料に加えた炭酸が女子大学生の消化管機能や味覚に与える影響 仙台白百合女子大学紀要,20巻(2016) |