2021.04.05

意外な盲点!ダイエットは飲み物を見直してみて|管理栄養士執筆

肥満は美容の面でも健康の面でも避けたいもの。
飲み物由来のエネルギー摂取は見落とされがちですが、意外と大きいことを知っていますか?
食べ物よりも小さいエネルギーでも、積み重なれば影響は少なくありません。
ダイエットや健康維持のために、飲み物を見直してみませんか?

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飲み物

カロリー管理、飲み物は盲点になりやすい

飲み物は食べ物に比べて液体であるために咀嚼や胃での滞留が少なくなり、満腹中枢が刺激されにくく、たくさんとっても食事量に影響するということがあまりありません。

そのため、飲み物からのエネルギー摂取は、食べすぎを避けたい人にとっては余分なものになりやすいものでもあります。
水分補給のつもりでも少しずつ摂取エネルギーが増えてしまい、習慣になることでダイエットの妨げになったり、じわじわと体重が増える原因になったり…ということも考えられます。

意外と多い飲み物からの摂取エネルギー

コンビニなどの飲料コーナーには、様々な種類の飲み物が置いてありますよね。
身近な飲み物の中から、気を付けたいものをまとめてみました。

■加糖の清涼飲料(約20~50kcal/100ml)
コーラやサイダーなど、いわゆるソフトドリンクといわれるものは、100mlあたり10g近い糖類(果糖ブドウ糖液糖/ガムシロップなど)が含まれており、500mlのペットボトル1本でおにぎり1個以上のエネルギーになることも。

■野菜ジュース・フルーツジュース(約40kcal/100ml)
野菜や果物の栄養素が取れるため健康的なイメージがあるものの、飲み物としてのエネルギーは高めです。
野菜や果物はジュースにすることで食物繊維が失われ、食事のカサ増し作用も期待できないため、ダイエット中の場合には野菜や果物そのものを食べるほうが理想的です。

■牛乳(61kcal/100g)、および牛乳を使った飲み物
たんぱく質やカルシウムが取れる牛乳は栄養豊富な食材で適量摂取が勧められますが、常飲する飲み物としてはエネルギーが高くなります。
低脂肪乳(42kcal/100g)を活用する、牛乳を使った飲み物には砂糖を使わないなどの工夫が必要かもしれません。

■豆乳(63kcal/100g)、および豆乳を使った飲み物
植物由来でヘルシーなイメージがあるものの、飲みやすい調整豆乳では牛乳とほぼ同じエネルギーになり、やはり飲み物としては高カロリーです。
無調整豆乳(44kcal/100g)の活用のほか、牛乳と同様に砂糖を控えるなどの工夫を。

■甘酒(76kcal/100g)
飲む点滴、飲む美容液などと呼ばれることもあり、ヘルシーなイメージがありますが、実際の成分構成はほぼ「おかゆ」であり、エネルギーはかなり高め。
ダイエット中にあえて取り入れる必要はなさそうです。

■飲むヨーグルト(加糖タイプ64kcal/100g)
液状になっているだけで、食べるタイプのヨーグルトと成分に大きな違いはありません。
飲み物としてとらえるのではなく、間食として考えるのがよさそうです。

■スポーツドリンク(約20kcal/100ml)
水分やミネラルの吸収を助けるため、少なからず糖類が含まれています。
運動をした時などの発汗時には適していますが、そうでないときには清涼飲料、ソフトドリンクの一種と考えましょう。

ゼロカロリーの飲み物は?

では、反対に摂取エネルギーに影響しない飲み物はどんなものでしょうか?

■水、炭酸水(0kcal/100ml)
水分補給という意味では最もシンプルなもの。
無糖の炭酸水なら刺激が加わって気分転換にもなりそうです。

■無糖・ミルクなしのお茶、コーヒー(0kcal/100ml)
緑茶、ほうじ茶、紅茶、コーヒーなどは砂糖やミルクを加えないものであれば多くはゼロカロリーです。
ミルクなしが飲めない場合には、牛乳ではなくコーヒーフレッシュをひとつ(5ml:12kcal)足す方法も。

■ダイエット系飲料
砂糖や果糖ブドウ糖液ではなく、ゼロカロリー系甘味料を活用した商品も多く販売されています。
甘い飲み物が飲みたいけれどカロリーが気になる…というときの強い味方ですね。
ただし、ジャンクフードやお菓子類との相性も良いため、つられて食事が高カロリーにならないように注意しましょう。

飲み物を変えるとどのくらい変わる?

体脂肪1㎏に相当するエネルギーは7200kcalともいわれています。

毎日コーラをペットボトル1本(500ml:225kcal)を飲んでいたという人がダイエットコーラに変えた場合、30日間でカットできるエネルギーは6750kcal、体脂肪937g分になります。

また、毎日某コーヒーショップでカフェラテをトールサイズ(350ml:220kcal)で飲んでいたという人がコーヒー(フレッシュ1つ使用:12kcal)に変えた場合、30日間でカットできるエネルギーは6240kcal、体脂肪867g分に相当します。

カフェラテとコーヒー

もちろん、ダイエットにおいては食事を中心とした摂取エネルギー全体と消費エネルギーを見直す必要がありますが、飲み物はダイエットにおいて取り組みやすい見直しポイントとして、考えてみてはいかがでしょうか?

補足:水分不足に注意!

気を付けたいのが、「飲み物からのエネルギー摂取に気を使うこと」と「飲み物を飲まないこと」はちがうということ。

人間の体は1日に1.2Lの水分を飲み水として飲む必要があるといわれています。

水分不足は夏場の熱中症のみならず、便秘、血液が詰まりやすくなるなどの健康上のトラブルの原因にもなるため、ダイエット目的で絶飲・絶食をすることは避けましょう。

無理なく・効率よくカロリー管理をするために、飲み物からのエネルギー摂取を見直してみてくださいね。

参考文献

文部科学省:「食品成分データベース:日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

御堂 直樹. 日本に肥満者が少ないのは加糖飲料の摂取量が少ないためか? 日本調理科学会誌, 44巻 1号. 79-84(2011)

厚生労働省:「「健康のため水を飲もう」推進運動」

かくれ脱水JOURNAL:「冬のジンワリ乾燥からの脱水」と夏の「かくれ脱水」の違い

平井 しおり管理栄養士
平井 しおり管理栄養士

2013年に管理栄養士資格取得後、保育施設に勤務、栄養相談などに従事。

現在は「イマカラ」にて、栄養とダイエットに関する科学的根拠に基づいた情報を発信しています。